『スパイダーマン』実写ドラマ「シルク」が頓挫

『スパイダーマン』の女性ヒーロー「シルク」を描く米ソニー・ピクチャーズのドラマシリーズ「シルク:スパイダー・ソサエティ(原題)」の製作が頓挫していたことがわかった。米Varietyが報じた。
「シルク:スパイダー・ソサエティ」は、コミックではスパイダーマン/ピーター・パーカーのクラスメイトであるシルク/シンディ・ムーンを主人公とする単独シリーズで、ショーランナーは「ウォーキング・デッド」のアンジェラ・カーンが務めることとなっていた。
かねてより不穏な空気はあった。2022年11月に製作意向が伝えられていたのだが、2023年の脚本家ストライキによって中断。しかしストライキが終結しても製作が再開されず、全米脚本家組合から法的措置の意向もはらんだ警告を受け、ようやく再開予定をアナウンスする状態となっていた。その後残念ながら、この度の断念に至ったようだ。
もともと「シルク」は、『スパイダーマン』関連シリーズにおける初の実写ドラマ作品として、米MGM+で放送、その後Prime Videoで世界的に配信される予定だった。これに代わるような形で、ニコラス・ケイジ主演の実写ドラマ「スパイダーマン・ノワール」の製作予定が報じられている。
ただし情報によると、米ソニーにはこの企画を別のバイヤーに売り込む意向があるという。米ソニーはこのほかにも、映画『エル・ムエルト』企画から主演のバッド・バニーが降板するなど、暗中模索を続けているように見える。今後はシリーズ第3作となる『ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス(原題)』(2024年10月25日)と、映画『クレイヴン・ザ・ハンター』(2024年12月13日US)を控えている。
ちなみにシルクは、原作コミックではエゼキエル・シムズとの関連を持つキャラクターである。エゼキエルは映画『マダム・ウェブ』(2023)に登場し、同作が「シルク」などのドラマシリーズに繋がっていくとも予想できたものだが、独立した物語として描かれることとなっていた。
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Source:Variety