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『SISU/シス』3部作構想、「アイデアはある」と監督

SISU/シス 不死身の男
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フィンランド発、痛快バイオレンス・アクション映画『SISU/シス 不死身の男』(2022)は、もしかすると3部作になるかもしれない? 監督のヤルマリ・ヘランダーが今後の展開を示唆した。

『SISU/シス 不死身の男』は、「フィンランド版『ジョン・ウィック』」「『RRR』(2022)に対する回答」として支持された一作。第二次世界大戦末期の1944年、ソ連に侵攻され、ナチスドイツに国土を焼かれたフィンランドで、老兵アアタミ・コルピが、たった1本のツルハシと折れない心<SISU>を携え、戦場の武器と知恵を活かして宿敵への戦いに臨む。

フィンランドでは5ヶ月連続トップ10入りの大ヒットを記録し、2022年のシッチェス・カタロニア国際映画祭 ファンタスティック・コンペティション部門では最優秀作品賞など4部門を受賞。Rotten Tomatoesでは98%の高評価を獲得し、2025年11月21日には、続編『SISU: Road to Revenge(原題)』が米国公開された。

The Hollywood Reporterのインタビューにて、ヘランダー監督は第2作について「物語を非常に美しく締めくくる結末」としながら、第3作についても「いくつかアイデアはあります。どうなるか様子を見ましょう」と述べて、新展開の可能性に言及した。まずは第2作への反応を見なければ……というのが実際のところだろう。

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タイトルの『SISU(シス)』とはフィンランドの言葉で、正確には翻訳不能だが、すべての希望が失われたときに現れる“不屈の精神”という意味。続編では主人公アアタミ・コルピ役のヨルマ・トンピラが続投するほか、宿敵イゴール・ドラガノフ司令官役を『ドント・ブリーズ』シリーズで“元老兵”を演じたスティーブン・ラングが演じ、最強老人バトルが開幕する。

思わぬヒット作となった『SISU』だが、ヘランダー監督は「もともと絶望から生まれた」企画だと笑う。「新しく長編映画を撮りたかったけれど、自分の脚本に満足できず、6年くらいかけて書き上げた矢先にコロナ禍が起こり、すべてが台無しになってしまいました。その時、とにかくクールなことをしなければ終わりだと思い、売れることや、そもそも作れることも期待せずに書いた作品だったのです」。

なお、ヘランダー監督は『ランボー』シリーズの前日譚映画『ジョン・ランボー(原題)』に就任しており、2026年初頭の撮影開始を目指して進行中。『SISU』第3作が実現するにせよ、少なくともしばらく先の話となりそうだ。

映画『SISU: Road to Revenge(原題)』の日本公開は未定。

▼アクション の記事

Source: The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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