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シルベスター・スタローン、『ロッキー』は「誰も作りたがらなかった」 ─ 「全然すごくもないし、これからもそうはならないという男を描きたかった」

© 2021 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

時代を超え、50年近くにわたって世界中のファンに愛されてきた映画『ロッキー』(1976)。今ではスピンオフ映画『クリード』シリーズでユニバースが拡大中だが、一大フランチャイズを生み出したシルベスター・スタローンが「誰もが作りたがらなかった」という脚本執筆当時を振り返った。

第48回トロント国際映画祭で米The Hollywood Reporterのインタビューに応じたスタローンは、『ロッキー』シリーズの主人公であるロッキー・バルボアが誕生した過程を回顧。「自分の知っていることを書いただけです。たまたま心に思うところが多い、少し精神的にチャレンジを要する男のことを書いたんです」と語っている。

意図的に欠陥のあるキャラクターを執筆したというスタローン。「僕は、“自分は全然すごくもないし、これからもそうはならない”という男の映画を描きたかったんです。偉大なファイターと闘うけど、ただ彼は最後までやり抜く機会が欲しかっただけなんです」と開発の意図を説明した。

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これまでにスタローンは、『ランボー』や『エクスペンダブルズ』など数多くの人気シリーズでも脚本を手がけているが、『ロッキー』第1作が自身のなかで「最高の脚本」なのだとか。この映画が自身のキャリアにおける頂点を象徴していると語ったスタローンは、その理由について「(当時のハリウッドでは)誰もこの映画を作りたがらなかったからね。僕の最高の脚本でもあります」と述べている。

また、『ロッキー』に主演するまで映画の端役出演が続いていたスタローンは当時を振り返り、自身の役者としての力量についても言及。「僕にはシェイクスピア俳優になる素質はありませんでした。アーティストとして自分の長所を知ることは大切ですが、短所を知ることはもっと重要です」と諭した。スタローンは『ロッキー』でアカデミー賞主演男優賞、『クリード チャンプを継ぐ男』(2015)で助演男優賞にノミネートされ、その演技が高く評価された。

なおスタローンは、『クリード 炎の宿敵』(2018)でロッキー・バルボア役に別れを告げたが、スピンオフシリーズ第3弾『クリード 過去の逆襲』(2023)が公開され、ドラマ版やアニメ版でもユニバースの拡大が検討されている。これからもレジェンドのレガシーは継承されていくことだろう。

Source:The Hollywood Reporter

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Hollywood

ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行。海外ドラマDIVEを運営。

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