【ネタバレ解説】『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でエレクトロが示唆した人物とは? ─ トム・ホランドもタッグを望む相手

この記事には、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレが含まれています。

エレクトロが思い浮かべていたのはマイルズ・モラレス?
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で注目するエレクトロの発言は、劇中終盤にある。自由の女神像が再建されていたニューヨークでの最後の決闘で大暴れしたエレクトロは、ピーター・パーカーたちの健闘によって能力を無効化され、マックス・ディロンへと戻るのだった。ここで、かつて手合わせしたアンドリュー・ガーフィールド演じるピーターがやって来て、会話を交わすのだ。
この中で、エレクトロはアンドリュー・ピーターに「スパイダーマンは黒人だと思っていた」と語りかける。『アメイジング・スパイダーマン2』(2014)では、ピーターはエレクトロの正体がマックスであることを分かっていたが、逆にエレクトロはスパイダーマンがピーターであることには気がづいていなかった。だからこそ、同じユニバースのスパイダーマンと再会した時、エレクトロは上のように話したのだ。
しかし、エレクトロは続けてこのようにも言う。「黒人のスパイダーマンもどこかにいるはずだ」と。エレクトロのこのセリフには、ピンと来た方もいるだろう。黒人のスパイダーマンといえば、2018年の長編アニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』が記憶に新しいマイルズ・モラレスだ。

マイルズ・モラレスとは、2011年にマーベル・コミックスデビューを飾った比較的新しいキャラクターで、初の黒人スパイダーマンとして世間から注目を浴びた。その後、映画『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)の主人公として登場したことで知名度を更に上げることになる。2020年には、ゲーム『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales(スパイダーマン:マイルズ・モラレス)』でも主人公として描かれ、次世代のスパイダーマンとしての期待を背負ったキャラクターなのだ。
このマイルズを巡っては2017年、MCUを率いるマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギが、気になる発言をしていた。マイルズ・モラレスがMCUに存在するキャラクターだと間接的に明かしていたのだ。これを踏まえた上で、『ノー・ウェイ・ホーム』でのエレクトロの発言を改めて振り返ると、マイルズ・モラレスのことを指しているほかに考えられない。
そうなると期待されるのがマイルズ・モラレスの実写デビューだが、これについてはMCUでスパイダーマン/ピーター・パーカー役を演じるトム・ホランドも望んでいることのようだ。ホランドは『ノー・ウェイ・ホーム』後の『スパイダーマン』シリーズの歩みについて聞かれた時、「『スパイダーマン』にとってのベストは、マイルズ・モラレスの映画を作ることだと思います」と語っていた。さらに、別の取材では『スパイダーバース』の続編『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(原題)』について「電話をください。そして映画に出させてください。参加したいです」とも話し、マイルズとのタッグまで望んでいる。
『ノー・ウェイ・ホーム』でマルチバースの扉が開かれた今、スパイダーバースのますまずの拡大が期待されるが、ひとまずは現在決まっている『スパイダーマン』関連映画を追っていくほかなさそうだ。マイルズ・モラレスに関連する企画は、先述の『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(原題)』。パート1・パート2の2部構成として作られており、パート1が2022年中に公開される。 製作・脚本のフィル・ロード&クリス・ミラーによれば、物語は「前作からは想像できない場所へ」進んでいくという。
▼『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』 の記事
トム・ホランド主演第4作『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』タイトル決定、2026年夏公開 ついに決定! 『スパイダーマン4』、デアデビルとのクロスオーバーはある?キングピン役が言及 「聞いていません」 デアデビル役チャーリー・コックス「僕ら共演してるっぽいね」ガーフィールド「いや僕が出るのはスパイダーマン」コックス「だよね、僕も」ガーフィールド「そんなの脚本にないぞ」 『ノー・ウェイ・ホーム』裏話 「アベンジャーズ映画に出たい」デアデビル役チャーリー・コックス ─ 「家賃も払えない」貧乏時代乗り越えボーン・アゲイン 「スパイダーマンでもいい」 スパイダーマンと「赦し」のテーマ ─ ライミ版、アメスパ、そして「フレンドリー・ネイバーフッド」へ 心優しい隣人
Source: ScreenCrush, Syfy