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スパイダーマンとヴェノムの共演、実現寸前で頓挫 ─ トム・ハーディが明かす「スタジオの政治的理由」

ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス

トム・ホランド演じるスパイダーマンと、トム・ハーディ演じるヴェノムのクロスオーバーは実現しかかっていた──。米The Playlistのポッドキャストにてハーディが認めた。

思えば、スパイダーマンとヴェノムのクロスオーバーが実現しなかったことは不可解だったとさえ言える。『ヴェノム』(2018)のルーベン・フライシャー監督は「すべてがそこ(クロスオーバー)に繋がる」と述べ、第2作『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(2021)のアンディ・サーキス監督も「もちろん実現するでしょう」と語った。ハーディも一貫して前向きな姿勢を示してきたのである。

ところが直接共演は叶わないまま、『ヴェノム』3部作は『ヴェノム:ザ・ラストダンス』(2024)で完結。現時点でハーディがヴェノム役を再演する予定もない。

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なぜクロスオーバーは実現しなかったのか? 番組ホストのマイク・デアンジェロに直球で尋ねられたハーディは、「子どもたちにも同じことを聞かれます。どう答えていいのかわからない」といい、話し合いがあったことを認めた。「(クロスオーバーは)実現しかけていました。想像できるかぎり近づいていたんです。一緒に映画を撮ることはできませんでしたが、きっと楽しかったでしょうね」。

ヴェノム:ザ・ラスト・ダンス

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
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実現しなかったのはスタジオの政治的理由なのか──。そう問われると、ハーディは「あなたの言ったことがすべてです」と応じている。

「僕たちには限界がありました。ヴェノムのように愛されているIP(知的財産)を、許される形で演じられたことは光栄です。僕たちはできること、やりたいことをしたし、許された範囲のなかで全力を尽くしました。自分たちがやれることに集中していたので、仕事の楽しさが可能性の限界を上回っていましたね。とても楽しかったです。」

ハーディは、スパイダーマンとの共演希望を公言してきたのは「子どもたちのため」だと語る。「僕は子どもたちから、これらのキャラクターの大切さを常に感じてきました。子どもたちには、なぜ大好きなキャラクターが一緒に映画に登場しないのかがわからないですから」。

ちなみにハーディは、『ヴェノム:ザ・ラストダンス』公開直前に登壇したニューヨーク・コミコンのステージでも「スパイダーマンと戦いたい。今すぐにでも戦えたらうれしい。絶対にないとは言いません」と発言していた。トム・ホランド主演『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』が2026年7月31日に米国公開されることが決定した今、その後の可能性やいかに。なにしろ同作は、シリーズの「新たなスタート」だというのだ。

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Source: The Playlist, Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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