『スパイダーマン』続編、『ファー・フロム・ホーム』ピーター&ハッピーのシーンが重要に ─ トム・ホランドが明かす

マーベル・シネマティック・ユニバースからの離脱か残留かが話題となっている『スパイダーマン』シリーズの次回作(タイトル未定)は、いずれにせよ第2作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)の“とあるシーン”が重要になるという。ピーター・パーカー/スパイダーマン役のトム・ホランドが、米ペンシルバニア州フィラデルフィアで開催されたKeystone Comic Conにて語った。
この記事には、映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のネタバレが含まれています。
現在、ディズニー/マーベル・スタジオとソニー・ピクチャーズは契約条件をめぐって対立していると報じられており、今後の状況によっては、映画『スパイダーマン』シリーズおよびヒーローとしてのスパイダーマンはMCUから離脱する可能性があるとされる。もっともトムによれば、すでにシリーズの製作チームは来たる第3作の準備に入っているとのこと。トムは「『スパイダーマン3』はすごく特別な作品、まるで新しい作品になります。[中略]最高の、楽しい映画になりますよ」と語っているのだ。
『スパイダーマン』の次回作については全くの未知数といえる状態だが、このたびトムは第3作のヒントになる場面を明らかにしている。
「(スパイダーマン役として)今までで一番いい仕事ができたと思うのは、(『ファー・フロム・ホーム』の)ジョン・ファヴローと飛行機に乗っているシーンですね。あそこは僕たちが作っている3部作の軸になる場面です。2本の映画を作って、1本はまさに作っているところですけど。うーん…ネタバレしないような説明のしかたが分からない…。今、ほんとに必死なんですよ(笑)。」
『ファー・フロム・ホーム』でピーター・パーカーとジョン・ファヴロー演じるハッピー・ホーガンが飛行機に乗っているシーンといえば、ミステリオの攻撃で満身創痍となったピーターがハッピーに助けられ、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)でサノスを倒すため自らを犠牲にしたトニー・スターク/アイアンマンについて語り合う場面だろう。ここでピーターは「どこに行ってもトニーを思い出す」と言い、“次のアイアンマン”にはなれないとの心境を吐露する。そんなピーターにハッピーは、“トニーは自分が亡き後を託せる人がいたからこそ、あんなことができたのだろう”との意を伝えるのだった。この場面を経て、ピーターはスパイダーマンというヒーローとしての自立を果たしたのだといってもよい。
スパイダーマンとMCUの今後については正式発表がなされていないため、引き続きMCUにとどまるのか、あるいは離脱して独立路線へ進むのかは分からない。しかし、この場面が3部作の軸となるのであれば、MCUでピーターが経験した出来事の数々が今後も重要であることは確かだろう。仮にスパイダーマンがMCUを離れるにせよ、トニーやハッピーたちの存在はピーターの物語に残り続けることになる。
ちなみに、すでに『スパイダーマン』次回作に関与しないことが認められているマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、2019年7月、『ファー・フロム・ホーム』の結末を踏まえて「次回作では全く新しいことをしなくてはいけません」「かつてないピーター・パーカーの物語を映画で描く準備ができたことをうれしく思います」と語っていた。そして、今後の物語は「すべてはピーターに焦点が当たった、ピーター自身の挑戦」になるのだとも。その方針は、きっとMCUへの残留・離脱にかかわらず変わらないにちがいない。
Source: Comicbook.com