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『ジャスティス・リーグ』ザック・スナイダー版は「99%撮影済み」関係者が証言 ― ワーナー買収のAT&T、ファンの要望に反応

ジャスティス・リーグ
© JUSTICE LEAGUE and all related characters and elements are trademarks of and © DC Comics. © 2017 Warner Bros. Entertainment Inc. and RatPac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved.

ワーナー・ブラザース&DCコミックス製作『ジャスティス・リーグ』(2017)は、現在もなお、ザック・スナイダー版を求めるファンの声が聞こえつづけている作品だ。

本作は『マン・オブ・スティール』(2013)や『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)のザック・スナイダー監督が手がけたものの、ザック自身は愛娘の死を受けて制作途中に降板。ワーナーの意向を受け、『アベンジャーズ』(2012)のジョス・ウェドンが再撮影と仕上げ作業にあたったのである。
その後、劇場公開された『ジャスティス・リーグ』はザックが本来意図したものではないことがにわかにささやかれるようになった。あろうことか、ザック本人が『ジャスティス・リーグ』本編を一度も観ておらず、「ロシア人家族って何のこと?」と述べ、内容を正確に把握していないことを明かしたのである。

『ジャスティス・リーグ』にストーリーボード・アーティストとして参加していたジェイ・オリヴァ氏は、このたび、ザックが本来構想していたシーンは99%撮影されていたと明かしている。「完成しているザック版は存在しない」と主張する声に、ジェイ氏は現場を知る者の目線から情報を届けたのだ。

未完成のVFXや再撮影を除いて、すべては撮影されましたし、ストーリーボードにもなっていました。ザックは編集室で映画を作るような監督ではありません。始まりから終わりまで、すべて慎重に計算されていたんです。『マン・オブ・スティール』や『バットマン vs スーパーマン』はそうやって作られました。」

この投稿に続いて、オリヴァ氏は、予定されていた再撮影を除いては「ザックが思い描いたシーンはすべて撮影されており、どういう形にせよ存在する」記した。そして、もちろんVFX作業が必要であることは認めたうえで、「100%完成しているとはいえないかもしれないが、計画されたシーンはすべて撮られているし、タイムラインに沿って編集されている」とまで言い切ったのである。

これまで『ジャスティス・リーグ』の“ザック・スナイダー版”について――ザックの名前が監督としてクレジットされているにもかかわらず、このように呼ばれること自体が事態の奇妙さを表しているともいえそうだが――ワーナー側は正式な応答を避けている。制作の進行度については諸説飛び交っているが、ストーリーボードを担当したオリヴァ氏による今回の証言は極めて有力だろう。劇場公開できる状態ではないものの、ひとまず全編がいったん編集されていたことは間違いないとみられる。

そんな中、ワーナー・ブラザースの親会社であるタイム・ワーナーの買収手続きを終えた米国の大手通信会社AT&Tには、早くも『ジャスティス・リーグ』ザック・スナイダー版を求めるファンの声が届いているようだ。しかもAT&T社は、そうした声にひとまず応答しているのである。

もちろん、これらは基本的に「善処する」という範疇を出ていない回答のため、「自動応答っぽい」「テンプレート通り」との声も寄せられている。そしてそれは概ねその通りなのだろうが、いまや一部のファンからは「回答があるだけマシ」という反応もみられているのだ。もっとも驚かされるのは、さっそくここまで行動してしまうファンの勢いである……。

映画『ジャスティス・リーグ』ブルーレイ&DVDは現在発売中。ザック・スナイダー版、たとえ未完成でも観たいファンは世界中にたくさんいるはず!

Sources: Jay Oliva(1, 2, 3), Comicbook.com
© JUSTICE LEAGUE and all related characters and elements are trademarks of and © DC Comics. © 2017 Warner Bros. Entertainment Inc. and RatPac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved.

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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