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『スター・ウォーズ』カイロ・レン映画は「一言」でボツ、「こんなのおかしいですよ」「2年半の無償労働になってしまった」「みんなイライラした」とソダーバーグ落胆

アダム・ドライバー adam driver
Photo by Dick Thomas Johnson https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/27163437599/ Remixed by THE RIVER

悔しい思いをしたのはファンだけではない。この映画を本気で進めようと歳月を費やしたフィルムメーカーこそ、最も悔しさを覚えた一人であるようだ。『スター・ウォーズ』カイロ・レン単独映画のことである。

この不遇の企画は、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)で死亡したカイロ・レン/ベン・ソロを新たに描く劇場映画『ザ・ハント・フォー・ベン・ソロ』として、同役を演じたアダム・ドライバー発案で密かに準備されていたもの。『オーシャンズ』シリーズなどの名匠スティーヴン・ソダーバーグが賛同し、彼の監督作『ローガン・ラッキー』(2017)の脚本を担当したレベッカ・ブラントも加わって準備が進められた。

ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディCEO(当時)も企画を気に入り、『ボーン・アルティメイタム』(2007)や『コンテイジョン』(2011)などのスコット・Z・バーンズが脚本を執筆。ドライバーも「最高の脚本」と喜んでいたが、最終的に親会社ディズニーのボブ・アイガーCEOとアラン・バーグマンが企画を退けてしまい、そのままお蔵入りとなっている。

ドライバーと共に企画を進めていたソダーバーグは米BKMAGにて、ケネディでさえ企画頓挫に苛立っていたと振り返りつつ、「それも無理ありません」と同調。「私たち全員、イライラしました」と今なお納得していない様子で、次のように語っている。

「私とアダム、レベッカ・ブラントにとっては、2年半のタダ働きになってしまいました。私とアダムとで、これを公の場で話そうと決めた時、私はこう言いました。理由について論評したり、推測したりしてはダメだと。ただ何が起こったかだけを伝えようと。私たちが知っているのは、何が起こったかだけだから。」

ソダーバーグによれば、ディズニー幹部から伝えられた却下の理由は「ベン・ソロが生きているとは考えられない」の一言のみで、そのほかは何もなかったという。「もうどうしようもありませんでした。ただ前に進むしかなかった」。

ソダーバーグは以前、「この映画を頭の中で作ることを楽しみました。ファンの皆さんにお見せできないのが残念です」とSNSにコメントしていたが、この度も「この映画を頭の中で思い描いていました。誰も観られないと思うと、申し訳ないなと思います」と思いを変えていない。

「今後の方向性とか、費用のこととか、そういう実務的な話し合いに入っていくものだと思っていました。その点について、ちゃんと理論武装もしていました。でも、その段階にすら至らなかった。こんなのおかしいですよ。私たち全員、すごくガッカリしています。」

ドライバーによって人知れず企画が消滅していたことが公にされると、ファンは実現を求めてキャンペーン活動を展開したが、その願いは結実していない。ケネディ前CEOは退任インタビューで「誰かがリスクさえ取れば、あらゆる可能性があります」と、漠然と語っているのみだ。

Source:BKMAG

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者、運営代表。執筆・編集から企画制作・取材・出演まで。数多くのハリウッドスターに直接インタビューを行なっています。お問い合わせは nakataniアットriverch.jp まで。

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