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スティーブン・スピルバーグ、『ダークナイト』はアカデミー賞作品賞にノミネートされるべき作品だった

ダークナイト
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半自伝的映画『フェイブルマンズ』(2022)で2023年(第95回)アカデミー賞の作品賞や監督賞にノミネートされた巨匠スティーヴン・スピルバーグは、クリストファー・ノーランの大ヒット作品『ダークナイト』(2008)が当時、アカデミー賞作品賞にノミネートされるべきだったと振り返っている。米Deadlineが報じている。

『プライベート・ライアン』(1998)で二度のアカデミー賞監督賞を、『シンドラーのリスト』では作品賞にも輝き、アカデミー賞常連と呼べるスピルバーグは、今回のノミネートを格別に喜んでいる。ひとえに、『トップガン マーヴェリック』(2022)『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)というブロックバスター作品が同時にノミネートされていることが大きいようだ。

「これには非常に勇気づけられました。何年も前、ノミネートされるべきだったクリストファー・ノーランの『ダークナイト』からの出来事ですから。あの作品は今日なら、確実に作品賞にノミネートされていたことでしょう。だから『トップガン マーヴェリック』と『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』というブロックバスター2作品がきちんと作品賞ノミネートの10作品に入ったことは、みんなで祝福すべきことなのです。」

『ダークナイト』は言わずと知れたDCコミックス「バットマン」を原作としたノーランによる「ダークナイト トリロジー」の2作目。故ヒース・レジャー扮したジョーカーの強烈な存在感で、今も名作として語り継がれている。レジャーは死後、アカデミー賞助演男優賞を受賞しているが、極めて高い評価を得た本作が作品賞にノミネートされなかったことは議論を巻き起こした。この件が契機となり、アカデミー賞の作品部門の候補枠はそれまで5作品だったところを最大10作品まで拡大する運びとなった。製作側にとっては競争相手が増えるようにも思えるが、スピルバーグはオスカーに相応しい作品が数多く存在できることを歓迎しているようだ。

まもなく日本でも公開となる最新作『フェイブルマンズ』は第80回ゴールデングローブ賞で作品賞、監督賞をダブル受賞し、今後の賞レースに拍車をかけている。コロナ禍において、映画館に足を運ぶこともままならず、家庭用スクリーンでの鑑賞がニューノーマルとなりつつあったが、スピルバーグは「世界中に社会的ニーズがともにあり、パンデミックによってそれが止まるとは私は思いませんでした。パンデミックにより欲求不満が募ったけど、結果として、大人向けの作品が映画館で相当のヒットとなるでしょう」と映画館の今後を前向きに受け止めている。『フェイブルマンズ』もおそらく、その一助となるのだろう。

『フェイブルマンズ』は2023年3月3日(金)より全国公開。

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Source:Deadline

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Yuka ShingaiYuka Shingai

携帯向け音楽配信事業にて社内SE、マーケティング業務に従事した後、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。 映画とお酒と化粧品が好き。日課のオンライン英会話でもしょっちゅう映画の話をしています。

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