スピルバーグ、『デューン 砂の惑星PART2』を絶賛 ─ 「今まで観た中で最も見事なSF映画のひとつ」

巨匠スティーブン・スピルバーグが、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によるSF超大作『デューン 砂の惑星PART2』を絶賛した。劇中の世界観に対して、独自の考察を述べてもいる。
『デューン 砂の惑星PART2』は、2021年公開の『DUNE/デューン 砂の惑星』の続編。宿敵の一族に家族を皆殺しにされた主人公ポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)が辿る壮大な復讐劇の後半戦が描かれる。
全米映画監督組合のポッドキャスト番組でヴィルヌーヴ監督と対談したスピルバーグは、「今まで観た中で最も見事なSF映画のひとつ」と『デューン 砂の惑星PART2』を賞賛。「あなたとお話しができて光栄です」と話しながら、このように続けた。
「まず初めに、世の中には世界の創造主となるフィルムメイカーがいます。たくさんいるわけではなく、そのような人たちを私たちも知っている。(ジョルジュ・)メリエスや(ウォルト・)ディズニー、(スタンリー・)キューブリック、ジョージ・ルーカス、レイ・ハリーハウゼン。私ならこういった方々をリストに加えます。(フェデリコ・)フェリーニだって独自の世界を築き上げたし、ティム・バートンやウェス・アンダーソン、ピーター・ジャクソン、ジェームズ・キャメロン、クリストファー・ノーラン、リドリー・スコット、ギレルモ・デル・トロもそうですね。リストは続きますが、そこまで長くありません。私はあなたがその新たなメンバーであると強く信じています。」
スピルバーグといえば、『未知との遭遇』(1977年)や『E.T.』(1982年)といった不朽のSF映画を生み出してきた巨匠。そんなスピルバーグからの言葉に、ヴィルヌーヴ監督も感激した様子だ。
全編砂漠を舞台に展開される本作について、スピルバーグは「砂漠を愛する映画にしては、水への渇望がある」と独自の見解も示している。「この映画に出てくる砂の全てが、水についてを物語っているのです。緑豊かな草原や命の青い水を渇望する神聖な水についての物語なのです」。
「あなたは砂漠を海に見立てて撮ったのだと私は思います」と続けるスピルバーグは、劇中に登場する巨大砂虫を「まるで海蛇のようでした」と語る。そうした上で、「サンドワームに乗ってサーフィンするシーンは、私が観た中でも一番すごかったです」と興奮を伝えた。

ちなみに、サンドワームがポールに呼び寄せられて砂漠を突き進むシーンは、スピルバーグ監督の『ジョーズ』(1975)にインスパイアされたもの。ヴィルヌーヴ監督は、「見えないものの恐怖」を「スピルバーグから学んだ教訓だ」と語っていた。
『デューン 砂の惑星PART2』は2024年No.1の大ヒット作として記録を更新中。現時点までに世界累計興行収入は5億7,960万ドルを突破している。
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Source:DGA Podcast,Box Office Mojo