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【ネタバレ】『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』ラスト解説と考察 ─ 続編への伏線が?

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
©2023 CTMG. © & ™ 2023 MARVEL. All Rights Reserved.

この記事には、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のネタバレが含まれています。

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『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』ラストシーン解説

愛する人を救うか、全ての世界を救うか。『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』でスパイダーマンとしての哀しき“運命(カノン・イベント)”を突きつけられたマイルス・モラレスは、ミゲル・オハラの制止を振り切って、“警察署長(Captain)”の死、つまり自身の父を救うべく、転送装置「ゴー・ホーム・マシン」を通じて元の世界“アース1610”に帰還する。

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雨が降りしきるブルックリン。マイルスは自室に戻り、母と再会。しかし、どうも会話が噛み合わない。実はスパイダー・ソサエティ本部にある転送装置は、対象者のクモのDNAから出身ユニバースを判別する仕組み。アース42から紛れ込んだクモに噛まれていたマイルスは、DNAと出身ユニバースが一致しないのだ。つまりマイルスは、パラレルワールドの異世界に迷い込んだのである(……おっと、“パラレルワールドの異世界”とは、チャイ・ティーのような表現になってしまった)。

そこは、前作でプラウラーとして死亡した叔父のアーロンが生きている世界線。代わりに父ジェファーソンが死んだことになっており、建物の壁にはグラフィティ・アートが捧げられている。マイルスはアーロンに“仕事”に誘い出されるが気絶させられ、目を覚ますとサンドバッグに縛り付けられていた。

マイルスは自分の世界のアーロンがいかに素晴らしくなり得たかを語り、解放するように頼むが、そこにプラウラーとして現れたのは別の人物。「お前の父はまだ生きているのか」というこのプラウラーのマスクの下の素顔は、もう1人のマイルスだったのだ。本来スパイダーマンを生むはずのクモがアース1610に紛れ込んでしまったため、スパイダーマンが誕生しなかったこの世界では、マイルスがプラウラーとして、叔父アーロンと活動をしていることが明らかになる。

マイルスが別の次元に誤転送されるツイストには、映像上の演出にさりげないヒントが見られた。自室に戻り、母リオの入室直前に慌てて着用したパーカーとダウンジャケットのカラーが異なっているのだ。本来のマイルスは赤のパーカーに黒のダウンを好んで合わせるが、このシーンでは緑のパーカーに紫のダウン。これは原作コミックにおけるプラウラーのカラーリングで、緑や紫はアメコミではヴィランの色となることが多い。また、同シーンではブラウンであるはずの母の瞳が緑にもなっている。

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
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一方その頃、父ジェファーソンと母リタは、行方がわからなくなった息子を心配して、窓の外を見つめていた。そこにスポットが現れ、マイルスの大切な人にも脅威が迫っていることが示唆される。

どこかのユニバースに消えてしまったマイルスを探すため、グウェン・ステイシーはピーター・B・パーカーのもとを訪れて捜索チームを結成。「私にあうバンドは見つからなかった。だから自分で作った」というグウェンには、スパイダーマン・インディアことパヴィトル・プラパカールやスパイダーバンク/ボビー・ブラウン、スパイダーバイト/マーゴ・ケスをはじめ、「昔の仲間」であるスパイダーマン・ノワール、スパイダーハム、ペニー・パーカーも加わった。彼女たちがこれから消えたモラレスを救おうと旅立つところで、『アクロス・ザ・スパイダーバース』の本編は続編に向けて終了する。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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