【解説】『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』予告編考察と展開予想

マルチバース、マジで来ました
『ノー・ウェイ・ホーム』で、別シリーズの登場人物が現れるという禁断の離れ業をやってのけるMCU。同作には『スパイダーマン2』からドクター・オクトパス、『アメイジング・スパイダーマン2』(2014)からエレクトロが登場すると報じられていた。映像では落雷が人々を襲う描写があり、これがエレクトロの仕業である可能性もある。

しかし『アメイジング・スパイダーマン2』でジェイミー・フォックスが演じたエレクトロの雷光は青色だったはずだ。別世界にやってくると雷光の色も変わるのか?それともエレクトロとは別の存在なのか?ひとまず、映像の2:07で落雷するシーンの右手に見えるデイリー・ビューグル取材車両のロゴは、『ファー・フロム・ホーム』に登場したデイリー・ビューグルのものと同一だから、このシーンがMCU世界であるということは間違いないだろう。
さらに『スパイダーマン』からはウィレム・デフォーが演じたグリーンゴブリン、『スパイダーマン2』からはアルフレッド・モリーナが演じたドクター・オクトパスが登場する。この予告編でハッキリ登場するヴィランはドック・オクなので、ここからはドック・オクに絞って考察してみたい。

まず、事前情報を引っ張ってこよう。2021年4月の情報だ。海外でインタビューに答えたアルフレッド・モリーナは『ノー・ウェイ・ホーム』のドック・オク登場について、『スパイダーマン2』で川に沈んでいった「その瞬間」からスタートすると、ジョン・ワッツ監督から伝えられたという。『スパイダーマン2』では、思考をアームに支配されて怪人となってしまっていたドック・オクが最後に自我を取り戻し、核融合装置を自身と共に葬る決意をする。ピーター・パーカー(トビー・マグワイア)のほうを振り返りながら装置の足場を崩し、「怪物のままでは死なんぞ」と残い残すと、川底へとゆっくり沈んでいくという、印象的なラストだ。
「川に沈んでいった『その瞬間』からスタートする」というのがモリーナ本人の談であるにせよ、厳密にどこまで正確なのかはわからない。なぜなら、『スパイダーマン2』で川に沈んだ瞬間のドック・オクは善人の心を取り戻しているはず。この予告編ではいかにもヴィランらしく登場しているから、辻褄が合わないのだ。おまけに『スパイダーマン2』の最終戦でドック・オクはサングラスをかけていない。
さらに、登場したドック・オクが、MCU版ピーターを見るなり、いきなり「やぁ、ピーター」と言っているところも妙だ。ドック・オクが『スパイダーマン2』からMCUの世界に来るとき、「今からマルチバースに飛びますが、そこではこの世界のピーターとは別のピーターがいますよ、そいつはこんな見た目ですよ」なんて説明されるはずがない。登場してすぐに「やぁ、ピーター」と発しているということは、つまりそこにはドック・オクがすぐに認識できるバージョンのピーターがいた……という可能性もゼロではない。ということは、つまり……?
映像では、パンプキンボムとドック・オクが登場する場所はどうやら同じ橋の上のようだ(看板から、ここはジョージ・ワシントン・ブリッジであることがわかる。マンハッタンのワシントン・ハイツとニュージャージー州を結ぶ橋だ)。パンプキンボムが転がってくる時点では、画面右側車線の大型トレーラーが炎上しているほか、大規模な交通事故のみが起こっていると見られる状態。たとえば、最初にマルチバースのワームホールが開いて何らかが襲来し、驚いたドライバーたちが避けようとして事故が発生した状態、と想像することができる。そこにパンプキンボムが転がってきて爆発し、橋が崩壊。ドック・オク登場はその直後ではないかと考えられる。ということは、グリーンゴブリンとドック・オクは同時に出現する可能性があるということだ。いやぁ、非常にまずいことになった!

念押ししておくが、この記事で述べたのはあくまでも予告編映像を見た上での考察・予想であり、何ら確証に基づくものではない。しかし少なくとも、映像に登場したドクター・オクトパスやグリーンゴブリンのほか、エレクトロも登場するらしいことは確かだ。過去シリーズには他にも、サンドマンやリザードといったヴィランも存在する。もしもさらなるヴィランが登場し、夢の「シニスター・シックス」に近いヴィラン集団が実現するとしたら……?ファンは感無量、お祭り騒ぎになることは間違いないだろう。また、多くの観客にとっても、きっと、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「スパイダーマン・ザ・ライド」のように、ヴィランたちが次々としかける攻撃をスパイダーマンがかわしながら戦うといった、まさにアトラクションのような体験が楽しめるはずだ。そこにドクター・ストレンジも加わるのだと想像すると、興奮で眠れなくなりそう。
さらに同作には、『スパイダーマン』シリーズのトビー・マグワイア、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのアンドリュー・ガーフィールドが、別世界のピーター・パーカー役で登場する、といったウワサも長く囁かれている。こちらに関して現時点で確実な情報はないが、ともかく今後も『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』関連のニュースは見逃さないようにしよう。それじゃ、最後に予告編をもう一回。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』日本公開は現時点で「COMING SOON」と伝えられている。
▼ 『ノー・ウェイ・ホーム』の記事
![]() |
スパイダーマンTM トリロジー ブルーレイ コンプリートBOX 価格:¥5,800+税 発売・販売元:(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント セルブルーレイ品番:BPBH-1154 |
---|
![]() |
アメイジング・スパイダーマン™ アメイジング BOX 価格:¥23,619+税 発売・販売元:(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント セルブルーレイBOX品番:BPBH-671 |
---|