幻の『スター・トレック4』ケイト・ブランシェット&ラミ・マレックが出演予定だった

実現しなかった『スター・トレック』映画版第4作に、『TAR/ター』(2022)などの名優ケイト・ブランシェット、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)のラミ・マレックが出演する計画があったことがわかった。当時、監督・脚本として企画に携わっていたノア・ホーリーが明かした。
J・J・エイブラムス製作の『スター・トレック』シリーズは、前作『スター・トレック BEYOND』(2016)以来、定期的に続編の可能性が模索されながらも製作に至っていない。「FARGO/ファーゴ」(2014-)「レギオン」(2017-2019)のノア・ホーリーが第4作に関与していたのは2019年秋ごろだが、パラマウント・ピクチャーズは2020年8月に企画を停止していた。
ポッドキャスト「Armchair Expert」に出演したホーリーは、実現しなかった大作企画として『スター・トレック』を挙げ、「ケイト・ブランシェットとラミ・マレックのスター・トレック映画を作る予定でした。アメリカ、地球も出てくる可能性があったんです」と話した。
ホーリーによる『スター・トレック4』が報じられた時点では、シリーズの出演者であるクリス・パインやザッカリー・クイント、ゾーイ・サルダナ、サイモン・ペッグ、カール・アーバンらが続投する可能性はあるが、新キャストを加えた「新たな方向性」の物語だといわれていた。おそらく、新キャストがブランシェット&マレックだったのだろう。ちなみに、のちの報道によれば「宇宙に危機をもたらす致死性ウイルスをめぐる」ストーリーだったという。
2021年1月、ホーリーは『スター・トレック』頓挫の原因がパラマウント・ピクチャーズの幹部交代にあったことを認めていた。新代表のエマ・ワッツが、ホーリーと旧幹部陣が進めていた独自性の高いアイデアを「成功するかわからない」と判断したことで企画が停止されたのである。当時、すでにスケジュールも決まり、キャスティングも進んでいた。「最高の映画になっただろうと思いますが、こればかりはコントロールできない」とはホーリー自身の談である。
もっとも今回、ホーリーは「『スター・トレック』の映画が実現しなくとも、脚本を書いた映画が成功しなくとも、自分がどん底に落ちることはありません」とも述べている。「私にできる最高のアドバイスは、“個人的に受け止めるな”ということ。たとえ自分の脚本が好かれなくても、自分という人間が好かれていないわけではないのです」
現在、ホーリーは『エイリアン』シリーズ初のテレビドラマ版「エイリアン(原題)」を製作中。なお、パラマウントは『スター・トレック』第4作の計画をいまも水面下で進行しているという。
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Source: Armchair Expert, Deadline, TREKMOVIE.com