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『アリー/スター誕生』名曲「シャロウ」シーンが持つ意味とは

アリー/スター誕生
© Warner Bros. 写真:ゼータイメージ

映画『アリー/スター誕生』のメイン楽曲「シャロウ~『アリー/スター誕生』愛のうた」は、第61回グラミー賞で主要2部門を含む4部門にノミネートされるなど、高い評価を受けている。本作で監督デビューを果たしたブラッドリー・クーパー主演の『世界にひとつのプレイブック』(2012)でアカデミー編集賞にノミネートされ、本作でも編集を手がけたジェイ・キャシディが、同曲を歌うシーンのショットが持つ意味を語った。

この記事には、『アリー/スター誕生』のネタバレ内容が含まれています。

スーパーの駐車場で、身の上話を語る有名ミュージシャンのジャック(ブラッドリー・クーパー)の話を聞き、「シャロウ~『アリー/スター誕生』愛のうた」をその場でアカペラで披露するアリー(レディー・ガガ)。ジャックはアリーに対して歌唱力だけでなく、作曲の才能もあると告げるのだった。

翌日、ジャックが出演するコンサートに誘われるも、アリーは仕事を理由に断る。夕方、友人のラモンにジャックとの出来事を話しながら仕事場を歩いていると、上司に「また遅刻だ」と嫌味を言われる。その発言に堪忍袋の尾が切れたアリーは、その場で仕事を辞めてコンサートに向かうことに。ジャックの運転手に連れられ、プライベート・ジェットに乗ってコンサート会場に到着したアリーとラモンは、舞台裏からジャックのパフォーマンスを見守る。

そんな中、ジャックは突然、アリーが昨晩歌った「シャロウ~『アリー/スター誕生』愛のうた」を2人で歌うと宣言。動揺するアリーに向かってジャックは「僕を信じて」と伝え、歌い始める。最初は怖気付くアリーだったが、一節目が終わるころ、覚悟を決めて思い切って舞台へと歩き出す。ひとたびアリーが歌い始めると観客からは歓声が。次第に自信を得て歌うアリーを嬉しそうに見つめるジャックと共に、見事なデュエットを披露するのだった。

「シャロウ」から始まるシンデレラ・ストーリー

Indie Wireのインタビューに応じた編集のジェイ・キャシディによると、同曲は「アリーをボルティモアのキッチンから、大きな野外コンサートステージの中心に導き出す”パイドパイパー”」だという。パイドパイパーとは、ドイツの伝説「ハーメルンの笛吹き男」に登場する笛のこと。ある男がパイドパイパーを吹くと、動物であれ人間であれ、男が望む者全員が付いてくると伝えられている。ちなみに伝説では、約束を破ったハーメルンの町の子供を、パイドパイパーを鳴らして連れ去ったそうだ。本作でアリーも、「シャロウ~『アリー/スター誕生』愛のうた」をきっかけにスターへの道を歩み始める。

キャシディはこのコンサートのシーンについて、以下のように表現した。

「最初の演奏部分は、アリー&ラモンの旅とコンサートのシーンを交互に挿入するために書かれた曲です。ラモンと共に到着したアリーは、ジャックがアリーにステージへ出てくるよう提案する頃には、倒れる寸前になるほどジャックの素晴らしい演奏に圧倒されるんです。」

このシークエンスは、まだ迷いを持つアリーが、歌手として「覚醒」する瞬間を捉えることとなる。アリーがジャックと共にステージ上で歌う場面について、キャシディはこう続ける。

「同曲一節目の終盤、カメラは、悩んだ上で最終的にジャックに加わることを決断するアリーを映します。そして、ステージ上を歩いて、自身のパートにぴったりのタイミングでマイクの元に立つアリーを撮り続ける。それから、ジャックが一番のファンとして、歌詞を歌いアリーを励まし、彼女が自信をつける様子を見守る様子が映され、2人が向かいって歌う2つのリバースショット(向かい合う人物を交互に1人ずつ撮影する技法)でシーンの最高潮を迎えます。

それはまるで、周囲のバンドや観客が消え、彼らが2人きりのような瞬間ですね。曲が終わり、地球に戻ってきて、アリーはただ『人がたくさん』としか言えないんです。

映画『アリー/ スター誕生』は2018年12月21日(金)より全国の映画館にて公開中。キャシディとブラッドリーが、「シャロウ~『アリー/スター誕生』愛のうた」に込めた想いを知った上で、もう一度同シーンを観てみたい。

レディー・ガガによる解説も必読

『アリー/ スター誕生』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/starisborn/

Source: Indie Wire

Writer

Marika Hiraoka
Marika Hiraoka

THE RIVER編集部。アメリカのあちこちに住んでいました。

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