【解説】「ストレンジャー・シングス4」予告編が公開 ─ 恐怖のヴィランと「裏側の世界」、楽曲にも意味が?

Netflixの人気ドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン4より、待望の本予告編が公開となった。未曾有の脅威が迫る、シリーズ最大スケールの映像となっている。
ホーキンスに恐怖と破壊をもたらしたスターコート・バトルから6ヵ月。2年前に閉じたはずの「裏側の世界」への入り口に亀裂が生じていた。
慣れない土地カリフォルニアでまだ周囲になじめない様子のイレブンとウィルや、高校生らしくクラブ活動に熱中し、楽しげなルーカス、そして墓前で亡くなった兄ビリーに語りかけるマックスらの姿が映し出されていく。悩みながらも、各々の環境で懸命に再起を図り、春休みに仲間との再会を楽しみにしていた矢先、不穏な空気をまとい、新たな“混沌”の幕開けを告げるように登場するのは、怪しげに時を刻む“とある古時計”。
謎の時計を前に戦慄の表情を見せるマックスを皮切りに、届けられた荷物に戸惑うジョイス、そして何者かに身柄を拘束されるイレブン、再びのラボでの実験、異国の地で捕らえられたホッパーらの姿が確認できる。
謎のヴィランの名前は?
終盤に登場する恐ろしい姿のクリーチャーは何者か。製作のダファー兄弟が米IGNに明かしたところによれば、これはヴェクナ(Vecna)という名前。映像の冒頭にて「お前の苦しみは…もうじき終わる」と語る不気味な声の主も、このヴェクナなのだという。マット・ダファーによれば、彼らは『ヘルレイザー』のピンヘッドや『エルム街の悪夢』のフレディ・クルーガー、『IT』のペニーワイズなど、自分たちが子供の頃に恐怖したホラー・キャラクターのような存在を創造したかったとのこと。そういう意図もあってどこか懐かしさを感じるのには、「90%が特撮」というクラシックな撮影方法へのこだわりもありそうだ。
ホラーテイスト強め、「裏側の世界」へ
ポイントは「裏側の世界」。ゲートを通じてアクセスできるこのパラレルワールドでは、これまでに邪悪な出来事が数々起こってきた。ロス・ダファーは、「前シーズンでは物語の都合上、あまり裏側の世界を描けなかった」と認めており、今シーズンでは裏側の世界をもっとたっぷり描くのだと予告。そこが見どころになると語りながら、「これまでのシーズンで最も“裏側の世界”に時間が費やされる」と話している。予告編映像でも、赤い稲光が不気味に光るダークな世界が映し出されいる。
「子どもたちも高校生になったし、ホラー映画に出るのはもう自然なこと」とマット。確かに主要キャストのフィン・ウルフハードは本作以降、『IT』シリーズや『ゴーストバスターズ』といったホラー作品で活躍。彼にとって原点とも言える「ストレンジャー・シングス」で、今だからこそ見せられるホラー演出に絶叫させられるかもしれない。
BGM「Separate Ways」にもメッセージがあるかもしれない
最後に、この予告編映像で使用されているBGMについても触れておこう。80年代ポップカルチャーをフィーチャーしてきた「ストレンジャー・シングス」だが、大クライマックスとなる本シーズンの予告編テーマソングに選ばれたのは、ジャーニーによる1983年リリースの「Separate Ways」という曲だ。(映像では、屋根上でギターの速弾きをする人物の姿もあったが、彼は何者か?邪悪な魂をヘヴィメタルの旋律に乗せて捧げているのか?それとも『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の火炎ギター男のような存在か?)
この「Separate Ways」は、2つに分かれてしまった(Separate)世界を舞台に、「いつか愛が君を見つける(Someday love will find you)」とパワフルに歌い上げるドラマチックな名曲。これは、現実世界と裏側の世界という2つの舞台を持つ「ストレンジャー・シングス」の物語や、登場人物らが散り散りになったシーズン4の状況とぴったりマッチしている。楽曲では「愛」と共に、別れた相手を諦めないという思いが歌われているが、果たしてホーキンズの彼らはどうなってしまうのか?「ゲーム・オブ・スローンズ」調になるという壮大なストーリー展開にも期待だ。
Netflix「ストレンジャー・シングス 未知の世界」待望のシーズン4は2部作で配信。Vol.1が2022年5月27日(金)、Vol.2が7月1日(金)より開始だ。「反対側」で会いましょう。
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Source:IGN