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ジョン・ボイエガ、幻のトレボロウ版『スター・ウォーズ エピソード9』は「こういうのが観たかった」物語だったと振り返る

『パシフィック・リム:アップライジング』ジョン・ボイエガとスティーヴン・S・デナイト監督インタビュー
©THE RIVER

『スター・ウォーズ』続3部作の完結作であり、スカイウォーカー・サーガにおける「エピソード9」となった『スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)は製作の過程で紆余曲折があったため、完成版とは全く別の幻のバージョン『Duel of the Fates』というものがある。

これは、当初監督に起用されていたコリン・トレボロウがルーカスフィルムから事実上解雇されるまでに準備していた脚本だ。オンライン上にはその脚本やコンセプト・アートが公開されており、トレボロウ監督もそれらが本物であることを認めている。『スカイウォーカーの夜明け』とは大きく異なる物語で、ダース・ベイダーやハン・ソロの霊が登場したり、コルサントではフィンの説得によってヘルメットを脱いだトルーパー軍団を味方につけての大合戦が描かれたり、最後に故障したR2-D2が長年見守ってきた冒険の映像を走馬灯のようにホログラム投影するなどの内容が含まれている。

フィン役のジョン・ボイエガは、かねてよりこちらのバージョンを気に入っている様子で「(実現していたら)最高だったと思う」と悔やんでいた。この度ボイエガは、米ポッドキャスト番組にて脚本がネットで公開されている状態だと知らされると、目を丸くして驚いた。「僕は読めないです。読むのが辛すぎるから。コリンとは一緒にやってきたし」と続け、今も心惜しいような様子で語っている。

「あれは『スター・ウォーズ』の映画として……、あ、『スター・ウォーズ』の打ち合わせとして、これまでで最高でした。まるで、2人のオタクで “こういうのが観たかったんだよな!”ってなってる感じ。」

ボイエガが演じたフィンは、『スカイウォーカーの夜明け』ではフォース感応者であるとの設定が示唆されたものの、キャラクター造形においては消化不良であった部分もある。ボイエガは今回のインタビューでも「(コンセプト・)アートも見ました。ストームトルーパーの反乱が描かれているやつ」と挙げているが、これはかねてより彼のお気に入りとして何度か言及されているものだ。実現していれば、ファースト・オーダーの脱走兵という出自を持つフィンにとって最大のクライマックスになっていたかもしれない。

コリン・トレボロウ監督は『スター・ウォーズ』を離脱した後、やはり巨大シリーズである『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』を完結させ興行的な成功を収めた。ボイエガはそんなトレボロウを気遣って、「ルーカスフィルムが彼に別の仕事を与えてくれたらいいなと思います。きっと彼らも、どんな形であれまた一緒に仕事をしたがっているはずだから」と願った。

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Source:Josh Horowitz

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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