『ターミネーター2』ジェームズ・キャメロン、エクスタシーをキメて構想していた

不朽の名作『ターミネーター2』(1991)については、公開30周年を経た今も語るべきことが多い。米The Ringerに登場したジェームズ・キャメロンによれば、本作の主人公のひとりであるジョン・コナー少年期のアイデアは、ドラッグと、スティングの楽曲からインスピレーションを受けて誕生したのだという。
「E(エクスタシー)でハイになって、『ターミネーター』のノートを書いていたことを覚えています。そこでスティングの曲を聴いて、くらっちゃって。“ロシア人だって自分の子供が可愛いはずなんだ(I hope the Russians love their children too.)”というところなんですけど。それで思ったんです。“核戦争って、人生そのものへのアンチテーゼだな”って。それで、あの子(ジョン・コナー)が出来たんです。」
※エクスタシー:MDMA。『ターミネーター2』が製作された1980年代に広まっていた。
キャメロンがハイになって聴いてたスティングの楽曲は1985年の「Russians」で、冷戦時代における西側からロシア(ソ連)に対する恐怖や、「イデオロギーは違っても、みな同じ人間なのだ」というメッセージを歌う曲。核戦争勃発の日である“審判の日”への緊張感が漂う『ターミネーター2』の構想にあたって、この「Russians」から受けたインスピレーションが役立ったということだ。
『ターミネーター2』構想時はエクスタシーをキメていたというキャメロン。一体どのようなビジョンを見て、ジョン・コナーというキャラクター像を浮き上がらせたのだろう。もちろん、そのプロセスを再現するわけにはいかないから、スティングの楽曲を聴くまでにしておこう。
Source:The Ringer