『T2 トレインスポッティング』の魅力─ 大人になったジャンキーたちのファッションと、最高で最低な世界観

20年前、オレたちは最低な毎日を送っていた。働きもせず、クスリ漬けの日々、遊んで逃げてただ刹那的に、壊れた青春時代を過ごしていた・・・そんな世界中でカルト的人気を誇るサブカル映画の金字塔『トレインスポッティング』が帰ってきた!
『トレインスポッティング』の続編となる映画『T2 トレインスポッティング』。監督はもちろんダニー・ボイル、ユアン・マクレガーをはじめとするメインキャストたちが再集結。『トレスポ』が公開されたのは1996年だから、21年ぶりということになる。当時レントンのようにぴちぴちのTシャツとデニムを履いて、映画館に観に行った!なんていう方も多いのではないだろうか?
https://youtu.be/TzfWRu12gE0
1996年『トレスポ』のラストでは、主人公レントンが仲間たちを裏切り、大金をくすねて人生を再出発をするという”選択”をしたところで終わっていた。
そんな選択をしたレントンと愉快な(?)仲間たちがなぜまた再集結したのだろうか?なぜまた20年後に同窓会を開催するのか?今回は4月8日公開の映画『T2 トレンスポッティング』の魅力を解説していこう。
皆さん、成長してますか?
スパッド。奥さんと子供に愛想をつかれ、また孤独なクスリ漬けの日々。シック・ボーイ。表向きはさびれたパブ経営、裏はセクシー美女ベロニカと共にゆすりの仕事。ベグビー。刑務所入り。そして大金を持って地元を出て行ったはずのレントンも、お疲れの様子でまたエディンバラへ・・・
あれ?想像以上になんも変わってない?そう、20年たっても彼らは”根がジャンキー”のままなのだ!
前作同様、風刺たっぷりのピリッとしたジョークやしょうもなさすぎるかけあい、スパッドのアホっぽさ、ベグビーのキレ加減。昔そのまんまの彼らをスクリーンで観ることができるのだ!
おじさんだけど、ファッションはどう?
トレスポといえば劇中のファッションも魅力の一つだ。細い体にぴったりなTシャツ、ボロボロだけどかっこいいスキニーやスニーカー、ジャージを着こなすブリット・ポップスタイル。しかし皆が痩せていたのははるか20年前・・・ユアン・マクレガーもおじさんになってしまった。さて、『T2 トレインスポッティング』のファッションはどうだろう?
スパッドは彼らしいおかしな柄シャツを、シック・ボーイは胡散臭いホストのようなスーツをクールに。そしてトレスポのカラーであるオレンジ色の服もちゃんと登場する。当時のブリット・ポップスタイルと現代らしさが混じった、新たなおしゃれを見せてくれるのだ!。

映像のヤク中っぽさは?
壁を這い回る赤ちゃん、トイレの中につっこむレントン…そんな衝撃の映像が印象的なトレスポ。今回だって思わず「うえっ」と顔をそむけたくなるような汚〜い場面もあれば、キマっている時に見える幻覚だってやっぱり描かれている。
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