タランティーノ、マーベルを批判「あれは映画スターじゃない」 ─ 『シャン・チー』シム・リウが反論

『シャン・チー』シム・リウ、タランティーノへ反論
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』シム・リウはタランティーノの批判発言に対し、Twitterで「もしもスターになれる映画がタランティーノ作品やスコセッシ作品だけだったら、僕なんかは4億ドル超規模の映画の主役には絶対なれなかったと思う」と自身の境遇から意見。「僕は、彼らの映画作りの才能に畏敬の念を抱いてる。彼らは芸術家として卓越している」とのリスペクトは示しつつも、「僕のことや誰かのことを言われたくはない」とした。
「完璧な映画スタジオなんてない。でも、あらゆるコミュニティの人々を鼓舞し、感動を与えるヒーローたちを創造し、スクリーンの多様性を促進する努力をずっと続けている人たちと一緒に仕事ができることを、僕は誇りに思ってる。」
最後にリウは「僕だって“黄金時代”は好きだよ…」と続け、タランティーノの近作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)でも描かれた時代への理解を示しながらも、「でも、それだって白すぎる」。タランティーノの業界構造批判に、別の側面から反駁を与えた。
No movie studio is or ever will be perfect. But I’m proud to work with one that has made sustained efforts to improve diversity onscreen by creating heroes that empower and inspire people of all communities everywhere.
I loved the “Golden Age” too.. but it was white as hell.
— Simu Liu (@SimuLiu) November 22, 2022
なおタランティーノは、以前にもスーパーヒーロー映画を監督しないことについて「雇われの身にならなければいけないでしょう。僕は雇われの身ではありません。仕事を探しているわけではない」と述べ、自身の仕事観がいかに異なっているかを話していたことがある。
▼ マーベル映画への批判まとめ
マーベル『サンダーボルツ*』、A24風映像で「まさしくシネマ」 ─ スコセッシ「マーベルはシネマじゃない」論争に一撃 インディー映画風 「映画は悪い方向に進んでいる、マーベルやDCも原因だ」とブライアン・コックス ─ 「ヒュー・ジャックマンとライアン・レイノルズはもっとやれる」 辛口コメントでおなじみ 『アベンジャーズ/エンドゲーム』監督、マーベル映画批判スコセッシへの「アンサー動画」が痛烈すぎる 強すぎる マーティン・スコセッシ、スーパーヒーロー映画が「映画文化にもたらす危険性」を指摘 ─ 「我々は抵抗しなければ」発言の真意を読み解く 大きな問題を考えるきっかけに クリス・エヴァンス、タランティーノのマーベル批判に「彼は正しい」と同意 ─ ケヴィン・ファイギは「言い聞かせているだけ」と真意汲み取る 「真ん中を取ってはいけない」
Source:Mediaite