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クエンティン・タランティーノ、監督最終作のアイデアはなし ─『キル・ビル』第3作の可能性、マカロニ・ウェスタン&コメディへの興味を語る

クエンティン・タランティーノ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/19702707206/

10作品目を最後に映画界から引退を公言している映画監督のクエンティン・タランティーノ。つまり、次回作を最後に映画界から退く意向というわけだが、果たしてどんな作品となるのか。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)に続く最終作について、タランティーノは「アイデアはありません」とローマ国際映画祭にて明らかにしている。どうやら現状、決意を固めている物語や題材はないようだが、『キル・ビル』シリーズの第3作の可能性については「悪くはないですね」と答えた。あくまでも前向きであるという発言に過ぎないが、最終作として考える余地はあるということだ。それだけでも、ファンにとっては朗報と言えるだろう。

そんなタランティーノだが、いまはコメディに興味を抱いているようだ。とはいえ、コメディを次回作として考えているわけではないとのこと。「次に撮る映画というわけではありません。あくまでも僕がやろうと思っているものの一部です」。

その詳細については話すことが出来ないとしながらも、「そのなかにはスパゲッティ・ウエスタンが含まれている」という。スパゲッティ・ウエスタンとはイタリア製の西部劇を指す言葉で、セルジオ・レオーネ監督『荒野の用心棒』(1964)などが代表作であり、マカロニ・ウエスタンという名前で日本では親しまれている。どうやら、タランティーノは多言語で繰り広げられる西部劇を構想しているようだ。

「それを撮るが本当に楽しみなんです。スパゲッティ・ウエスタンのスタイルで、全員が異なる言語を話すような作品にしたいと思っていて。メキシコの無法者はイタリア人、ヒーローはアメリカ人、悪名高い保安官はドイツ人、メキシコの酒場の娘はイスラエル人。全員が異なる言語で会話をするんです。役者たちは言葉を理解できるので、相手の話が終わったら、自分の番だとなるんですよ。」

スパゲッティ・ウエスタンにコメディ要素を加え、多言語で製作する構想というのだから、タランティーノのさまざまなジャンルへの情熱にはあらためて関心させられるばかりだ。ちなみにタランティーノは、2021年6月末に監督引退の意志は変わらずと語っていた。やはり次回作が最終作となってしまうのか。引き続き監督の次回作に注目したい。

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Source: Variety

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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