『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』チューバッカの終盤シーン、カットされていた ─ J・J・エイブラムス監督、後悔の裏側

『スター・ウォーズ』新3部作の始まりを飾った映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)から、キャリー・フィッシャー演じるレイア・オーガナとチューバッカの重要シーンが削除されていたことがわかった。米The Hollywood Reporterにて、ピーター・メイヒューに代わって“2代目チューバッカ”を務めているヨーナス・スオタモが語った。
この記事には、映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のネタバレが含まれています。

チューイのハン・ソロ追悼、カットされていた
『フォースの覚醒』の終盤には、オリジナル3部作のファンを驚かせ、そして悲しませる展開が待っていた。ハリソン・フォード演じるハン・ソロが、息子のベン・ソロ/カイロ・レン(アダム・ドライバー)によってライトセーバーで身体を貫かれ、底の見えない光の中に落ちていったのである。しかし相棒の死を受けてレジスタンスの基地に戻ったチューバッカが、映画の中で、妻レイア・オーガナとハン・ソロの死を悼むことはなかった。
「なぜレイアは初対面のレイと抱擁して、チューバッカはその隣を素通りしていくのか」。公開当時からファンの間では批判の声が上がり、脚本・監督のJ・J・エイブラムスは、最近になって「ハン・ソロが死んだ後、チューイがレイアのそばを通りすぎないようにすれば良かったと思っています」と公に後悔を認めている。
この“ハグ問題”について、ヨーナスは「チューイはフィンの手伝いに頭がいっぱいで、(ハン・ソロを)悼んだり、人々と抱きしめ合うのは後になったんだと解釈しています」と語っている。そして、チューバッカ個人については、実際にハン・ソロを悼むシーンが撮影されていたことを明かしているのだ。
「『フォースの覚醒』では、実際には特別なシーンを撮っていたんですよ。チューイを慰める場面があったんですが、それは完成した映画やDVDには入りませんでしたね。実際に映画に入っているものとはちょっと違うことも検討されていて。当時、いろんなことが製作の最終判断に影響を与えていたんです。」
この“慰めるシーン”が、チューバッカが単独でハン・ソロに思いを馳せるというものだったのか、それともレイアをはじめとするレジスタンスのメンバーも関わるものだったのかは分からない。確かなことは、その映像はいまだルーカスフィルムのアーカイブに眠ったままということである。もしもこのシーンが入っていれば、レイアとチューバッカのハグがなかったことへの批判も少しは和らいでいたのではないだろうか。
ヨーナスは自身のシーンがカットされたり、チューバッカにまつわる“ミス”が取り沙汰されることについて、「物語が巨大なので、小さな災難――そう言われることもあるんですよ――は、それほど大きく捉えられなかったりするものです」とコメント。一方、『最後のジェダイ』(2017)でレイアとのハグが用意されたことについては「良い場面でしたね。僕とキャリー・フィッシャーも、最後のファルコン号のシーンで特別なところに来られた。うれしかったですよ」と述べた。
Source: The Hollywood Reporter