『ザ・バットマン』からキャットウーマン、リドラー、ペンギンにスピンオフ映画化の可能性 ─ 次のジョーカーを引き当てろ

単独映画『ジョーカー』が大ヒットの米ワーナー・ブラザースは、DCコミックス人気キャラクターの映画展開構想を抜かり無く進めている。ロバート・パティンソン主演で描く『ザ・バットマン』に登場するキャットウーマン、リドラー、ペンギンを、それぞれスピンオフとして単独映画化できる仕組みを敷いたというのだ。米Varietyが明らかにした。
報じられるところによると、ワーナー・ブラザースとDCコミックスは、『ザ・バットマン』のヴィランを演じる主要キャスト陣との間に、続編および単独映画にも出演させることができる契約を締結。つまり『ザ・バットマン』の評判次第では、本作に登場するキャットウーマン、リドラー、ペンギンが単独映画化を果たす可能性があるということだ。
スピンオフの可能性が挙げられる3キャラクターを演じるのは、いずれも単独映画の主役を張れる人気と実力を備えた役者たち。妖艶なキャットウーマンはこれまでにミシェル・ファイファーやハル・ベリー、アン・ハサフェイが演じたことがあるが、今回は『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)のゾーイ・クラヴィッツが演じる。
リドラーは犯罪になぞなぞやパズルを仕込むことで知られる人気ヴィランで、『ザ・バットマン』では『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)や『スイス・アーミー・マン』(2017)のポール・ダノが演じる。このヴィランはかつて、『バットマン フォーエヴァー』(1995)でジム・キャリーが演じたことがある。
『バットマン リターンズ』(1989)ダニー・デヴィート版が今なお愛されるペンギンの座は、『マイアミ・バイス』(2006)や『ダンボ』(2019)のコリン・ファレルが受け継ぐ。コリンがアメコミ作品の悪役を演じるのは、2003年の『デアデビル』ブルズアイ役以来。
ワーナー/DCは、ジョーカーをもう1枚引きたいのだろう。DCコミックスの代表的なヴィランを描いた『ジョーカー』は、製作費に対して史上最も高い収益率をもたらしたアメコミ原作映画となっている。『ザ・バットマン』が成功した暁には、キャットウーマン、リドラー、ペンギンがこれに続く可能性が生まれた。ちなみにキャットウーマンは、2004年にハル・ベリー主演で単独映画化されるが評価は振るわず、ラジー賞の不名誉が贈られている。
なお、ワーナー/DCが続編・スピンオフ出演を含む契約を結んだのは、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』の主要キャストにも同様だという。つまり、こちらで悪役ブラックマスク/ローマン・シオニスを演じるユアン・マクレガーにも今後の再登場の可能性があると解釈することもできる。あくまでも、映画が成功して、劇中で倒されないという仮定での推論だが。
映画『ザ・バットマン(原題:The Batman)』は2021年6月25日に米国公開予定。