「ザ・ボーイズ」メキシコ版スピンオフ、実現はしばらく先に ─ 「ハードルは多い」とプロデューサー

Amazonドラマ「ザ・ボーイズ」の新スピンオフとして製作決定が伝えられていた、「The Boys: Mexico(原題)」。「ザ・ボーイズ」シリーズを手掛けるエリック・クリプキによると、同企画の実現はまだまだ先になりそうだ。
2023年11月に報じられた本企画は、「ジェン・ブイ」に続く新スピンオフで、南米メキシコの首都メキシコシティを舞台にしたスペイン語ドラマ。製作総指揮としてクリプキをはじめとする「ザ・ボーイズ」プロデューサー陣、『スター・ウォーズ』シリーズのキャシアン・アンドー役などで知られるディエゴ・ルナ、『オールド』(2021)などのガエル・ガルシア・ベルナル、脚本家としてDC『ブルービートル』のガレス・ダンネット・アルコセールの参加が伝えられていた。
このたび米Entertainment Weeklyのインタビューで、本企画の進捗を明かしたクリプキ。「パイロット版の脚本家とはまだ契約段階にあります」と述べ、次のように語った。
「彼(アルコセール)は優れたアイデアを持っているので、僕たちはそれを聞いて笑って、どんなに楽しいものになるかと考えています。しかし番組を本当に実現させるには、多くのハードルがあります。彼は素晴らしいパイロット版を書かなければならないし、きっと第2話も素晴らしいものにしなくてはならない。彼ならやり遂げると思いますが、本格的にイースターエッグや伏線を落とし込むのは、しばらく先になります」。
クリプキによると、スピンオフ製作における真のハードルは、もし「ザ・ボーイズ」が存在しなかったとしても単体で成り立つほどの力があるか、という点だ。実写スピンオフ1作目の「ジェン・ブイ」は、若きスーパーヒーローたちの大学生活に焦点を当てることで、このハードルをクリアしている。もっとも、「ジェン・ブイ」の出来事は「ザ・ボーイズ」シーズン4に直接つながるわけだが、クリプキはこの話題について「本当に敏感」になっているという。
「一方の番組の内容を理解するために、もう一方を見なければならない、と思われたくないんです。宿題や強制鑑賞のように感じてほしくはない。それはある程度、マーベルを苦しめていると思うし、僕はそういったことをしたくありません。」
その上で、「両方の番組を見てもらいたい。そうすることで物事の背景の一部を理解できて、両番組の楽しみや体験が広がるからです。でも、必ずしもそうする必要はありません」と考えを語った。「The Boys: Mexico」の行方はどうなるのか、今後の動きを注視していきたい。
ちなみにインタビューでは、「ザ・ボーイズ」と「ジェン・ブイ」の結末にも少し言及されている。「『ザ・ボーイズ』の結末は、頭の中で決まっています。そこに到達するまでにどれくらいかかるかは、お楽しみですね。また『ジェン・ブイ』は、独自のエンディングを迎えることになります。両番組はお互いに影響を与え合いつつも、それぞれ独立して展開できるようになっています」。
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Source:Entertainment Weekly