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「ザ・ボーイズ」最終章で怒涛の伏線回収? ─ 「ブレイキング・バッド」から学ぶ伏線の繋げ方

ザ・ボーイズ
© Amazon Content Services LLC

Amazonの人気シリーズ「ザ・ボーイズ」の最終章・シーズン5は、テレビシリーズ史上最高とも称される「ブレイキング・バッド」から大きな影響を受けているようだ。クリエイターのエリック・クリプキが明かしている。

米ポッドキャスト「Creator to Creator」に登場したクリプキは、「シリーズの最終回にかなりの恐怖を感じている」とプレッシャーを率直に吐露。「本当に素晴らしいシリーズフィナーレは少ない」として、「過去シーズンが最高だったとしてもラストがひどければ、“それほど良い番組じゃなかったかも”と思われてしまう」と不安を語った。

クリプキの感じていた課題は多かった。いかに物語を収束させるか、いかにエモーショナルで納得のいく結末にするか、いかに過去の伏線をつなげてみせるか。そこで参考になったのが「僕にとっての最高峰」と力説する「ブレイキング・バッド」だった。

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「あの作品の脚本家たちに、“どうやって、あんなに上手くすべてを結びつけたんですか?”と質問したんです。すると、“ボードに未解決の伏線リストがあったんですよ。どう処理するか決めていなかったけど、シーズンごとに書き足して、最終シーズンで一つずつ回収していったんです。するとシーズン2のストーリーが繋がって、僕たちが天才かのように見えるでしょう”と。だから、それをやり遂げるのが大きな課題になりました。」

またクリプキは、ファンの高い期待に応えるためにも、「派手さ」よりキャラクターの「感情の旅路」に焦点を当てているそう。必然的にスケールの大きさも求められるが、あくまでも「“より大きく”よりも、“より深く”を目指している」と強調する。コツは「セルフパロディになるほど膨らせすぎないこと」「地に足をつけること」。そのために「プロットより先に、登場人物の感情の変化(エモーショナルアーク)をまず決める」と明かした。

もっともシリーズが完結することで、一定の“創作上の自由”も得られたという。「楽しいこともあります。以前はできなかった形でキャラクターを退場させられる。前シーズンには生かしておかなければならなかったキャラクターや、“この関係はこのままじゃ持たないな”という対立もありました。だけど、もう “やった!次のシーズンを考慮しなくて済む!”という感じです」。

以前も最終シーズンでは「死体がゴロゴロ出る」と予告していたクリプキ。今回の発言からも、どれだけ重要なキャラクターであっても死亡する可能性がありそうだ。張りめぐらされた伏線の回収とあわせて、最終章の展開に大きな注目が集まる。

「ザ・ボーイズ」シーズン5は、2026年にPrime Videoで配信予定。

Source: Creator to Creator

Writer

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KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

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