『ザ・フラッシュ』監督、続編実現ならエズラ・ミラー続投の意向

「スーパーヒーロー映画史上最高傑作」との大絶賛を浴びているDC映画『ザ・フラッシュ』が、2023年6月16日(金)にいよいよ日米同時公開を迎える。主人公フラッシュ/バリー・アレン役のエズラ・ミラーは、本作の撮影後に不祥事が相次ぎ、2022年春~夏にかけて逮捕・起訴された。それゆえ、一時は本作がお蔵入りとなる可能性もあったのだ。
しかし監督のアンディ・ムスキエティは、俳優としてのエズラの才能と実力に感銘を受けたといい、早くから一貫して賛辞を贈りつづけている。このたび、もしも『ザ・フラッシュ』の続編が実現するなら、フラッシュ役にはエズラを再び起用したい意向を明言した。
米The Playlistのポッドキャストに登場したアンディ監督は、続編へのエズラの出演について「実現するなら、イエス」と回答。フラッシュというキャラクター、とりわけ映画版の人物造形にエズラが大きな貢献を果たしたことを強調した。
「エズラほど(フラッシュ/バリー・アレンを)うまく演じられる人はいないと思います。これまでに描かれてきたフラッシュも素晴らしいけれど、今回ならではの人物像をエズラは見事にやり遂げてくれました。ふたりのバリーは、まるでエズラのために作られたようなキャラクターだと思えたのです。」
監督が言及する“ふたりのバリー”とは、『ジャスティス・リーグ』(2017)に登場したバリー・アレンと、過去を変えた彼が出会う“もうひとりの自分”のこと。すでに実施されている試写でも、エズラの演技には非常に高い評価が寄せられている。プロデューサーのバルバラ・ムスキエティも、本撮影を振り返り「エズラは見事でした。最も貢献してくれ、最もプロフェッショナルだったと思います。肉体的・創造的・精神的に、すべてをこの役に捧げてくれました」と語った。

エズラは2022年3月、ハワイにて治安びん乱行為とハラスメント違反のため逮捕。翌月にもハワイで第二級暴行罪のため逮捕され、6月には、過去に暴行や脅迫などで少女を支配したとして少女の両親から告発を受けていた。8月7日(米国時間)には、米バーモント州で留守中の住居に侵入し、酒瓶を盗み出した疑いで起訴を受け、2023年1月には罰金500ドルと1年間の保護観察処分を下されている。
2023年4月、精神科治療を受けているエズラの現状について、アンディ監督は「(エズラは)元気にやっています。回復に専念しているところです」と報告。この時にも監督は、エズラについて「素晴らしい俳優です。一人の俳優との仕事という意味では過去最高の経験ができました」と絶賛していた。
なお、エズラの続投とは関係なく『ザ・フラッシュ』の続編はいまだ不透明な状況だ。なぜならDCユニバースは本作をもってリセットされ、今後はジェームズ・ガン&ピーター・サフラン率いるDCスタジオによる新構想の第1章“Gods and Monsters”が幕を開けるからである。現在DCが発表しているラインナップに、『ザ・フラッシュ』の続編や、フラッシュ/バリー・アレンの次なる登場の機会は含まれていない。
映画『ザ・フラッシュ』は2023年6月16日(金)に日米同時公開。
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Source: The Playlist