ヒッチコック名作映画、縦型ショートドラマとして米配信 ─ スマホ鑑賞世代に再構築

「サスペンス映画の神様」と称される巨匠監督アルフレッド・ヒッチコックの名作が、縦型ショートドラマとして生まれ変わった。米Deadlineが報じている。
初のショートドラマ化がおこなわれたのは、ヒッチコック初の本格サスペンス『下宿人』(1927)。毎週火曜日にブロンドの若い女性ばかりを狙う連続殺人鬼を追うサイレント映画だ。イギリス発のショートドラマ・プラットフォーム「Tattle TV」にて米国配信が実施されている。
これは『下宿人』をショートドラマとしてリメイクしたものではなく、ヒッチコックによる映画を“縦型動画”として分割・再構成したもの。『下宿人』はアメリカでの著作権が切れてパブリックドメインとなっているため、今回の取り組みが可能となった。なお、イギリスやEUでは権利の都合により配信できない。
運営の英Tattleは、『下宿人』のショートドラマ化について「クラシック映画を、モバイルでの鑑賞を前提に完全に再構築した初めての例」と形容。「『下宿人』のようなイギリスの古典作品を再利用することで、Tattle TVは新たな世代の視聴者に名作を紹介し、映画史と現代のモバイル視聴者をつなぐことを目指しています」と声明を発表した。
Tattleは以前からクラシック作品の縦型動画化に意欲を示し、モンティ・パイソンをはじめとするイギリスのテレビ番組をライブラリに追加するため、権利者との交渉を検討してきた。創設者のマリーナ・エルダートン氏は「有名な番組の再利用は、“縦型”とは何かを知るうえで非常に興味深い試みになります。縦型動画のファンだけでなく、縦型動画を知らない多くのイギリス国民にアプローチできれば、まさに金脈です」と語っていたのだ。
また、協働創設者のフィリップ・マクゴールドリック氏も「Tattle TVは最先端のAIツールをいち早く導入しており、縦型中心のワークフローを効率化し、古典作品やアーカイブ・コンテンツをかつてない速さでモバイルユーザーに届けられる」と強調している。
この取り組みを皮切りに、映画史に残る名作が続々と縦型動画になるとしたら──。現代の若い観客がサイレント映画をショートドラマとして観たいかどうかは別問題として、ことによっては“映画”なるものを再び考えなおす契機となりそうだ。
Source: Deadline (1, 2)





























