『マーベルズ』監督、MCUの歴代先輩にいろいろ相談 ─「ケヴィン・ファイギって悪い人?」「いや、単なるオタク」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新映画『マーベルズ』でMCU初参戦を果たしたニア・ダコスタ監督は、本作の製作前と製作中にマーベルの先輩監督から助言を受けていたようだ。米Vanity Fairのインタビューで、ダコスタはマーベル・スタジオと契約を結ぶ前、『エターナルズ』(2021)のクロエ・ジャオ監督や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督、『マイティ・ソー』シリーズのタイカ・ワイティティ監督に連絡を取り、MCU参加について相談したと話している。
ダコスタはマーベルの世界に飛び込むにあたって不安を感じていたようで、「私はダメにされちゃって、魂を破壊されてしまうでしょうか?」「ケヴィン・ファイギは悪い人なんですか?」と訊いていたそう。監督たちからは、「いや、彼は単なるオタクで、良い人だよ」と教えてもらったのだと、冗談交じりに語っている。
リブート映画『キャンディマン』(2021)で脚本・監督を務めたダコスタは精鋭として高い評価を得たが、その時点で同作以外の長編監督作は『ヘヴィ・ドライヴ』(2018)のみ。しかも、1989年生まれの現在33歳という若さだ。経験豊富なマーベルの先輩監督から、しっかりとアドバイスを受けたいとの心境になってもおかしくはないだろう。
最終的に、先輩の助言に後押しされたダコスタは『マーベルズ』の監督を引き受けたが、撮影中には大変な日もあったと認めている。そんな日には、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)のデスティン・ダニエル・クレットン監督に、「精神的にまいっている」「すごくストレスを感じている」といったテキストを送り、気持ちを吐き出したそうだ。
撮影を振り返ったダコスタは、「時にはシーンについて、“これって一体どんな意味があるの?”と思うこともありました。あるいは、キャストが宇宙で起きている大変な出来事を見ているはずなのに、(実際には)青い“X”の印を見つめているだけだったり、間違いなく大変な日もあったし、“これは上手くいかないな”と思う日もありました」とも語る。『マーベルズ』はダコスタにとって、苦労の結晶のような作品となった。
『マーベルズ』は、キャプテン・マーベル/キャロル・ダンバース(ブリー・ラーソン)とモニカ・ランボー(テヨナ・パリス)、カミズ・マーベル/マラ・カーン/(イマン・ヴェラーニ)の3人の女性ヒーローが力を結集させ、新たな敵に立ち向かう物語。
『マーベルズ』は2023年11月10日に日本公開。
Source:Vanity Fair