『運び屋』ブラッドリー・クーパー、出演快諾の理由はクリント・イーストウッドとの初共演 ─ 「わざと88歳らしく演じる」凄みに感服

『許されざる者』(1992)『ミリオンダラーベイビー』(2004)の巨匠クリント・イーストウッドが、『グラン・トリノ』(2008)以来10年ぶりに監督&主演を務める最新作『運び屋』が2019年3月8日(金)に全国公開される。
本作の見どころのひとつが、イーストウッドと『アメリカン・スナイパー』(2015)でタッグを組んだブラッドリー・クーパーの出演だ。『アリー/ スター誕生』(2018)で監督デビューを果たすなど、いま最も注目される俳優であるクーパーにとって、敬愛するイーストウッドとは2度目のタッグで念願の初共演。このたび劇中で対面するシーンの場面写真、および本人のコメントが到着している。
出演を快諾、理由は念願の初共演
『運び屋』でクリント・イーストウッドが演じるのは、一度に13億円相当のドラッグを運んだといわれる“伝説の運び屋”アール・ストーン。その仕事ぶりで巨大麻薬組織からも一目置かれ、全米の警察が正体を追うも捜査線上に浮上してこない謎の存在だ。一方、連邦麻薬捜査局のコリン・ベイツ役を演じているのがブラッドリー・クーパーである。
このたび公開された場面写真は、必死の捜査を続けるベイツと、運び屋のアールがダイナーで偶然対面するシーンを捉えたもの。目の前にいる老人が自分たちの追う運び屋だとは思いもしないベイツに対し、アールは自身の正体を隠し振る舞うという場面だ。
『アメリカン・スナイパー』で映画監督イーストウッドとの現場を経験したクーパーにとって、俳優イーストウッドとの共演は念願だったそう。「光栄にも『アメリカン・スナイパー』でご一緒できましたが、あの作品に彼は出演していなかったので。今回は共演できるということで、すぐに“やる!”と言いました」。イーストウッドが、本人と同年代のアールを演じたことについてはこのように述べている。
「88歳という同年代の役柄を、クリントがわざと年寄りらしく“演じなければならない”というのがすごい。たくましいアスリートみたいなクリントが、もう何年も棺桶に片足を突っ込んでいるような人物を演じているのを見るのは楽しかったですね。」

クーパー演じるコリン・ベイツは異動してきたばかりの敏腕麻薬捜査官で、運び屋の捜査で陣頭指揮を執るという設定。ベイツという人物の内面を、クーパーはどのように考えているのだろう?
「ベイツはシカゴ支局に異動したばかりで、自分の名を上げたい。最終的には、もう少し勤務状態が良くなる地位まで昇りたいんですよ。家族から離れている時間が長い彼に対して、家族からは不満の声が出ています。だけど大量のコカインをアメリカに運び込んでいる運び屋を突き止める任務を命じられると、そのことに熱中するんです。この任務こそ、自分が認められるチャンスなんだと思って。」
ここでクーパーは、“追う者”ベイツと“追われる者”アールには共通点があることを指摘する。「皮肉なことに、二人の間には共通点があります。それは、どちらも家族を最優先にしてこなかったこと。それを取り戻すよう、アールはベイツに強く促すんです」。そのやり取りこそ、ベイツとアールがダイナーで出会った際に繰り広げられるというものだ。ふたりがどんな言葉を交わすのか、名優ふたりの競演を本編でじっくりとお楽しみいただきたい。
映画『運び屋』は2019年3月8日(金)全国ロードショー。
『運び屋』公式サイト:http://www.hakobiyamovie.jp