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ロキ、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』で死ぬはずだった ― 試写の反応で予定変更に

©THE RIVER

マーベル・シネマティック・ユニバースにて俳優トム・ヒドルストンが演じている、悪戯の神にしてソーの弟ロキ。ファンから非常に高い人気を集めるこのキャラクターが、『マイティ・ソー』シリーズ第2作『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)で死亡するはずだったことがわかった。英Empire誌のポッドキャストにて、ヒドルストン本人が語っている。

注意

この記事には、映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のネタバレが含まれています。

マイティ・ソー/ダーク・ワールド
© 2013 MARVEL

ロキの運命、試写の反応で急遽変更されていた

そもそも『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』は、再撮影などポストプロダクションにおいて大幅な変更が施されたといわれている。その中には、なんと劇中でロキが辿った運命も含まれていたのである。
ダーク・エルフの暮らすスヴァルトヘイムにおいて、ロキはソーと恋人ジェーン・フォスターを守って息絶える。しかしポストクレジットシーンで、彼はオーディンに姿を変えてアスガルドの王座に座っているのだ。しかし『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)に繋がるこのシーンは、製作終盤まで予定されていなかったという。

ヒドルストンによると、ロキを生かしておくという変更が加わったきっかけは、試写の観客からの反応だったようだ。

スヴァルトヘイムでロキが死ぬ場面は、本当の死として(脚本に)書かれていました。クリス(・ヘムズワース)と僕は、そのつもりで演じていたんですよ。ロキは汚名を返上して兄とジェーンを救う、けれどもその過程で自分が犠牲になってしまうんだと。当初はそういう内容だったんですが、試写の観客にはそう受け取られなくて。“ロキは絶対帰ってくる、あれは真実じゃない”と言われたんですね。妙な話ですけど、ほぼ全員がそう思った。そこで(マーベルは)あれで終わりにはしないと決めたんです。」

こうして作品に怒濤の計画変更が施されたわけだが、ヒドルストンはこの英断に賛辞を送っている。

「マーベルの仕事が素晴らしいのは、制限を設けないところなんですよね。プロデューサーやケヴィン(・ファイギ社長)、アラン・テイラー(監督)、そして脚本家たちが。(ロキの死が)現実ではないとしたら、ロキ場面には別の変化も生じるでしょう。彼はソーも含めた全員を本当に騙したということになります。」

ポストクレジットシーンで王座に座った彼は、ついに自らの望みを自力で達成した。ヒドルストンは「すごいどんでん返しですよね。僕ですらどんでん返しだと思ってなかったですよ!」と振り返っている。

Source: Empire

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。