Menu
(0)

Search

『ソー:ラブ&サンダー』海外最速レビュー、シリーズ最高傑作の声 ─ 笑いと感動、悪役クリスチャン・ベールの恐怖

ソー:ラブ&サンダー
©Marvel Studios 2022

雷神、四度登場。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作にして『マイティ・ソー』シリーズの第4作、『ソー:ラブ&サンダー』のワールドプレミアが2022年6月23日(現地時間)に米国で開催された。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)を経て、ソーの新たな冒険が描かれる本作を手がけたのは、シリーズ前作『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)のタイカ・ワイティティ。自ら脚本も兼任し、さらに濃密な作品世界の描出に挑んだ。プレミアでいち早く鑑賞したジャーナリストやメディア関係者からは、前作に比肩する笑いと感動を報告する声があがっている。

 ソー:ラブ&サンダー
©Marvel Studios 2022

『ソー:ラブ&サンダー』海外最速レビュー

キルスティン・アキューナ(INSIDER)

「素晴らしい! 『シャン・チー/テン・リングスの伝説』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を超えて、フェーズ4で最高の一作。笑って、泣いて、また笑って、さらに泣いて。まさにその順番でした。ナタリー・ポートマンがようやく正当に扱われています。ドクター・ジェーン・フォスターはマイティ・ソーにふさわしい。クリスチャン・ベール演じるヴィラン、ゴア・ザ・ゴッド・ブッチャーは本当に恐ろしく、マーベル映画史上最も不気味なヴィランのひとり。ある場面では『ダーク・ナイト』のヒース・レジャー演じるジョーカーのような雰囲気がありました。」

エリック・デイヴィス(Fandango)

「ソーの冒険に傑作再び! 『ソー:ラブ&サンダー』こそ私の求めていた作品でした。派手でカラフルで、ガンズ・アンド・ローゼズがバトルに火をつけ、そして思いがけない場所で愛を求める絶望的な恋愛の物語です。クリスチャン・ベールとラッセル・クロウがとりわけ素晴らしい。それからコーグも。そしてテッサ・トンプソン&ナタリー・ポートマンも本当に最高。ヴァルキリーとマイティ・ソーの冒険を描くスピンオフが観たい。

『ソー:ラブ&サンダー』には細かいお楽しみもたくさんあるので見逃さないように。『マイティ・ソー バトルロイヤル』以上に感動的ですが、どちらの映画にも非常に優れたユーモアがあり、素晴らしい脇役たちがいる(ヤギ!)。ポストクレジットシーンも重要なので、どこにも行かないように。」

リチャード・ニベンス(The Direct)

「『ソー:ラブ&サンダー』は予想通り笑えるけれど、予想外にパーソナルかつ感動的。タイカ・ワイティティが描くエモーショナルな物語の中、クリスチャン・ベールとナタリー・ポートマンの演技が異彩を放っています。『マイティ・ソー』シリーズで一番のお気に入りかもしれません。」

エリック・イタリアーノ(BroBible)

「『ソー:ラブ&サンダー』はMCUで最も笑える一本。ジョークも、それを届ける役者も素晴らしい。そして言うまでもなく、クリスチャン・ベールのゴアは恐ろしい。けれどもプロットは平坦で重みに欠ける印象でした。それが『マイティ・ソー』の問題なのか、巨悪がいないMCUの問題なのかはわかりません。」

アンドリュー・J・サラザール(Discussing Film)

「『マイティ・ソー バトルロイヤル』の奇跡を必死に追いかけなくとも、『ソー:ラブ&サンダー』は良い映画になっている。多くのユーモアは前回ほどうまくいっていないけれど、クリス・ヘムズワースとナタリー・ポートマン、クリスチャン・ベールはベストを尽くしています。予告編で見た通りの映画になっているので、すごくガッカリしたわけではありません。それでもポートマンとベールのために、もっとユーモアをカットできたのではないかと思わずにはいられないのです。映画の後半は前半よりもわずかに良くなります。」

ジェイコブ・クラインマン(Inverse)

「『マイティ・ソー バトルロイヤル』のビジュアルやコメディの大げさな魅力には及ばないものの、『ソー:ラブ&サンダー』で、タイカ・ワイティティはそれらを情緒的に成熟したマーベル作品に取り入れました。とても愉快ですし(ナタリーにもジョークがあります)、MCU史上もっとも素晴らしいビジュアルのシークエンスもあります。」

Geek Vibes Nation

「『ソー:ラブ&サンダー』はタイカ・ワイティティによる、スペース・ロックオペラへのファンキーかつカラフルで壮大な讃歌。それでいて、心に刺さる感動も届けてくれます。ナタリー・ポートマンが注目をさらい、テッサ・トンプソンも見事で、ゴア役のクリスチャン・ベールは恐ろしくパワフルな演技。クリス・ヘムズワースも本領を発揮しています。」

サイモン・トンプソン(ジャーナリスト)

「『ソー:ラブ&サンダー』はヴィヴィッドで力強い爆発を届けてくれる。クリス・ヘムズワースのソーには今でもマーベル屈指の魅力があるし、クリスチャン・ベールのゴアは仰々しさと不気味さを融合させた“キラー・ブギーマン”。ナタリー・ポートマンのジェーン・フォスター、テッサ・トンプソンのヴァルキリーは一級の組み合わせ。ラッセル・クロウのゼウスは最高。

もしもあなたが『マイティ・ソー』好きなら、タイカ・ワイティティは観客が欲しいものを(そして必要なものを)あたたかさとユーモアをもって届けてくれます。抑制された上映時間と、すべての優れたキャラクターたちのバランスも見事。とても満足できるジェットコースターです。予告編が正しいとは限らない。」

マット・ネグリア(Next Best Picture)

「目が覚めるようなアクション、たくさんの笑い(叫ぶヤギ!)、そして神の不在や愛の希求を描く深みのあるストーリー。本当に素晴らしい時間でした。ナタリー・ポートマンが見事な帰還を果たし、クリスチャン・ベールが恐るべきゴア役として威圧する。『マイティ・ソー』史上最高の一本です!」

ライラ・ヘイル(REMEZCLA)

「マーベル史上最高傑作! これはジョークではありません。『マイティ・ソー バトルロイヤル』以来の大笑いがあり、『アベンジャーズ/エンドゲーム』以来の没入がありました。ティッシュをご持参ください。最初から最後まで、この旅は最高です。」

ケヴィン・ポロウィ(Yahoo! Entertainment)

「めちゃくちゃ素晴らしい。すぐにお気に入りのマーベル映画に加わりました。おそらく最も笑えるけれど、最後は感動で言葉が出なかったのです。タイカ・ワイティティが『マイティ・ソー』を作り続けてくれることを願っています。予想外ではありませんが、クリスチャン・ベールはとんでもない、鳥肌の立つほど良い、MCU最高級のヴィランでした。けれども、ラッセル・クロウのゼウスに注目してください。『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』のトム・クルーズのようなコメディの再発明です。」

コートニー・ハワード(ジャーナリスト)

「『ソー:ラブ&サンダー』には、破壊への欲望(Appetite For Destruction ※ガンズ・アンド・ローゼズのアルバム名)と笑いがあります。本当にすごい。タイカ・ワイティティは破壊的で大胆なスペクタクルを描き、ストーリーや物語の重み、キャラクター造形も最高。クリス・ヘムズワースとナタリー・ポートマンは見事だし、ラッセル・クロウとクリスチャン・ベールもさらりと世界に入り込んでいます。

不安定で、気ままで、独創的な狂気がたくさんあり、その描き方とやり切りようには未だショックを受けています。その仕事ぶりに祝福を送ります。現実的で悲しいストーリーとの間で、それがうまくバランスを取っているのです。」

ペリ・ネミロフ(Collider)

「『ソー:ラブ&サンダー』は衝撃的! 奇抜かつエネルギッシュな楽しさが、名人揃いのキャストとともにシーンごとに炸裂します。笑いが連発され(顔が痛いほど)、クリスチャン・ベール演じるゴアの恐ろしさに身も凍りますが、良い雰囲気とあたたかさの詰まった映画です。

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』からサム・ライミらしさがたっぷりと感じられたように、『ソー:ラブ&サンダー』の最良の部分のひとつは、純粋にタイカ・ワイティティらしい映画であること。もっと観たくなってしまう、唯一無二の作家であり続けているのです。MCUは監督のスタイルや作風、ビジョンにとりわけ重きを置いている。それが私の大好きなところです。」

ジャーマイン・ルシアー(Gizmodo)

『ソー:ラブ&サンダー』は“タイカ・ワイティティの脳内に住んだらこんな感じなのかも”と想像するような映画。ワイルドで、愉快で、中盤は至るところに小さなものが散りばめられているけれど、最後にはすべてがひとつになる。しかも驚くべき形で、感動的に、満足できるやり方で。ガンズ・アンド・ローゼズもたっぷり。本当にたっぷり。」

映画『ソー:ラブ&サンダー』は2022年7月8日(金)公開。

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。