【ネタバレ】『サンダーボルツ*』スパイダーマンやデアデビルは何をしていた?脚本家が考察語る

この記事には、『サンダーボルツ*』のネタバレが含まれています。

『サンダーボルツ*』では、CIA長官ヴァレンティーナによる「セントリー計画」を生き延びた被験者ボブが覚醒。アベンジャーズ全員を上回る戦闘力を持つセントリーとして覚醒した後、その闇の人格ヴォイドが姿を現す。
無限の闇を抱えるヴォイドはあらゆるものを瞬時に影に変えてしまい、ニューヨークでは標的になった人々が次々と消滅。漆黒の闇はみるみるニューヨーク中を覆っていき、街は2012年のアベンジャーズ「ニューヨーク決戦」以来の危機に陥る。

映画では、まずエレーナが自ら影の中に飛び込み、ボブが閉じこもる「恥の部屋」に到達。続いてバッキー、アレクセイ、ゴースト、ジョン・ウォーカーも駆けつけ、果てしない孤独の中で連帯することでヴォイドを追い払い、街は元通りとなる。
ヴォイドの影が街を襲った時、アベンジャーズは来なかった。しかしニューヨークには、スパイダーマンやデアデビルといった他のヒーローたちがいる。スパイダーセンスを持つスパイダーマンや、超人的な聴覚を持つデアデビルであれば、ニューヨークを襲う異常をすぐに察知して駆けつけることができたはずだ。

一体、なぜ彼らは『サンダーボルツ*』での危機に登場しなかったのか?「スパイダーマンはソニーのキャラクターで、デアデビルはマーベル・ドラマで展開されているから」という大人の事情はさておき、物語上での都合について脚本家のエリック・ピアソンは「黙秘ということにします」としつつ、自身の考えを述べてくれている。
「地図上でどうだったかということはきちんと見ていません。あの現象がブリーカー・ストリートにも到達していたかもわかりません。
あの現象は時間の進み方が思っているよりも速いのではないかと思っています。時間が膨張したり、収縮したり。『マイティ・ソー バトルロイヤル』でも、“ここでは時間の流れが違う”というのがありました。ヴォイドの空間にどれだけ留まっていたのかはわかりません。もしかしたら一秒だったかもしれませんよ。」
ボブがサンダーボルツの助けを借りてヴォイドを克服する一連のシーンは精神世界で展開されたものなので、確かに現実世界でどれだけの時間が経過していたのかはわからない。ピアソンが言うように、我々が映画で見て体感した時間経過よりもずっと短い出来事だったのだろうか?
ニューヨークと一概に言ってもその面積は広大で、「ニューヨーク市」に限定しても東京23区とほぼ同等の広さである。もしかしたら、スパイダーマンやデアデビルも異常を察知して現場に急行していたが、その道中で事態が突如収束していたかもしれない。ゲーム『Marvel’s Spider-Man』シリーズをプレイしたことがあるなら、スパイダーマンがニューヨークの端から端までスイング移動するのは意外と時間がかかることを知っているだろう。あるいは『アベンジャーズ/エンドゲーム』でエンシェント・ワンが密かにニューヨーク決戦に加勢していたように、彼らもどこかで人助けをしていたりして。
ところで、ピーター・パーカーもマット・マードックもなかなか過酷なトラウマ経験を持つキャラクター。彼らがあの影に呑まれなかったことを願うばかりだ。
2026年には、スパイダーマンが新作映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』として、デアデビルが「デアデビル:ボーン・アゲイン」シーズン2として再登場する。タイムラインの詳細は不明だが、どこかでこの「影事件」が言及されるかもしれない?
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Source:ScreenRant