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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』監督、カイロ・レンのマスクを壊すのは「ちょっと怖かった」

©THE RIVER

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』において、カイロ・レン(アダム・ドライバー)は、前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)からビジュアル面で大きな変化を遂げている。傷跡が移動したことはともかく、予告編で自身のマスクを壁に叩きつけていたように、本作ではマスクを着用しない姿が印象的なのだ。

脚本・監督を務めたライアン・ジョンソンは、なぜカイロ・レンのマスクを外すことにしたのか? 関連書籍『アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(邦訳版:ヴィレッジブックス刊)では、その意図と「ちょっと怖かった」という実感があわせて語られている。


注意

この記事には、映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のネタバレが含まれています。

https://www.youtube.com/watch?v=RcaZJ591y90

カイロ・レンのマスクはなぜ破壊されたのか

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』でカイロ・レンがマスクを着用しない理由は、映画の前半、ファースト・オーダー軍の作戦が失敗に終わってしまったことに起因する。最高指導者スノークの叱責を受けたカイロは、祖父アナキン・スカイウォーカー=ダース・ベイダーへの憧れであるマスクを外すよう求められ、自らエレベーターにマスクを何度も叩きつけて壊すのだ。彼が何者にも縛られない独立したヴィランへと変貌していく、その物語はこの場面から始まっている。

したがって、前作『フォースの覚醒』で印象的だったカイロのマスク姿は本作にほとんど登場しない。ライアン監督は、自身の決断を「ちょっと怖かったですね」と振り返っている。

「マスクを失ったカイロのデザインには、あらゆる選択肢がありました。(カイロからマスクを奪うことは)ちょっと怖かったですね。なぜなら映画を作っていた当時、前作が公開されていて、ハロウィンには子どもたちがカイロ・レンのマスクをつけていたんですから。広報面では映画のシンボルだったんです。それに、僕はあのヘルメットが大好きですしね。」

こう語るライアン監督には、それでもカイロからマスクを取り上げねばならない理由があった。

この映画には、カイロの内面にもう少し踏み込むという前提がありました。それ以上に、レイは、自分が考えた以上のものがカイロにあることを理解するんです。またアダム・ドライバーは、いま一番大好きな俳優の一人ですよ。だからマスクを外してもらうことをためらわなくても良かったし、彼の目を見せることが非常に大切だと思ったんです。」

ライアン監督の見込み通り、アダム・ドライバーは『フォースの覚醒』以上に繊細な演技によって、ベン・ソロ/カイロ・レンという複雑な人格を丁寧に具現化させている。レイとの会話はもちろんのこと、共闘してのアクションに至るまで、彼の表情は作品に物語の厚みをもたらしたのだ。

では、マスクを失った素顔のカイロ・レンはこれからどこへ向かうのか、このまま顔を隠すことなく戦いへと身を投じていくのか……。すべての回答はJ・J・エイブラムスの仕掛ける『エピソード9(仮題)』へと譲られた。

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は2017年12月15日より全国の映画館にて公開中。
なお、邦訳版『アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ』はヴィレッジブックス社より発売中だ。

[翻訳参考資料]
『アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ』フィル・スゾスタック ライアン・ジョンソン著,秋友克也訳,ヴィレッジブックス

Source: http://comicbook.com/starwars/2017/12/26/star-wars-the-last-jedi-director-terrified-destroy-kylo-rens-mas/
©THE RIVER

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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