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『トップガン』出演渋ったトム・クルーズへの説得方法が単純明快 ─ 「簡単にはいかなかった」とプロデューサー

トップガン マーヴェリック
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青春のスカイアクション映画として、1986年の公開から今でも世界中のファンの記憶に刻まれる『トップガン』。主人公ピート・“マーヴェリック”・ミッチェルを演じたトム・クルーズにとっても、アクション俳優としての知名度を一気に押し上げた1作だが、オファーを受けた当時のトムは出演を渋っていたという。これに対し、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーがトムを説得させるために用いた方法が単純明快だった。

1986年の公開から35年を迎えた節目に、米Varietyのインタビューにブラッカイマーが登場。トップガン養成学校での青春と苦悩を描いた本作の主人公マーヴェリックを演じる俳優として、「常にトムしかいませんでした。脚本を仕上げた段階で声をかけたのは彼だけでした」と、ブラッカイマーは当時を振り返る。結果的にマーヴェリックを好演したトムもオファーに快諾だったのかと思いきや、ブラッカイマーいわく「簡単にはいかなかった」という。「『卒業白書』(1983)での彼を見て、私たちはトムを起用したいと思いました。けど彼は躊躇して口ごもっていたんです」。

意外な事実を明かしたブラッカイマーは、唯一の候補であったトムを簡単には諦めなかった。「そのために…」と続けるブラッカイマーは、トムを説得するために考えついた驚きの方法を以下のように明かしている。

「私たちはカリフォルニア州にあるNAFエルセントロ(海軍航空施設)で、彼(トム)がブルーエンジェルスと一緒に空を飛ぶように手配しました。彼も自分のバイクで現地まで向かって。確かリドリー・スコットの映画『レジェンド/光と闇の伝説』を終えたばかりだったと思いますよ。彼の髪の毛は長くてポニーテールでした。施設の人もトムを見て、“このヒッピーを乗せるんですか?”って感じで。

F-14(戦闘機)に彼を乗せて、宙返りとかスタント関連全てをやってもらって、彼を運転席に戻れないようにしたんです。でも結果は全く逆のものになりました。彼は地上に着いてから電話で、“ジェリー。僕この映画やります。最高です”って。それから彼自身、素晴らしい操縦士になりました。どんな飛行機でも彼はただ乗りこなせるんです。」

ブルーエンジェルスとは、アメリカ海軍所属のアクロバット飛行隊のこと。一流パイロットたちの戦闘機スタントに、出演を躊躇していたトムの心に火がついたのだろう。ブラッカイマーは「結果は逆のものになった」と語っているが、実際にトムが飛行体験を通してトラウマを抱えてしまう可能性もあったはず。幸いそうはならず、むしろ空の世界に惚れ込んだトム。この方法なくして出演を後押しする手段は他にあっただろうか。ちなみにトムは、1994年にパイロットの免許を取得している。

あれから35年。2021年11月には、マーヴェリックに扮したトムが、続編映画『トップガン マーヴェリック』で帰ってくる。撮影にあたっては、トム自らが戦闘機に乗り込み、ソニックブームを起こしているという。

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Source:Variety

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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