『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』eBayに流出した脚本、フィン役ジョン・ボイエガのものだった

まったく笑いごとじゃない笑い話である。『スター・ウォーズ』スカイウォーカー・サーガの完結編、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の脚本が流出し、オークションサイトeBayに出品されていたとの話題で、出品された脚本がフィン役ジョン・ボイエガのものだったことが判明したのだ。
『スカイウォーカーの夜明け』の脚本が外部に流出したとの話題は、米国のテレビ番組Good Morning Americaにて脚本・監督のJ・J・エイブラムスが明かしたもの。司会者から「撮影中から映画の結末を関係者は知っていたんですか?」と問われるや、J・Jは「俳優たちは知っていました。セキュリティが厳重なので、何か漏らしてしまわないかと彼らはすごく神経質になっていましたね」と答えている。脚本はコピーできない用紙に印刷され、俳優たちには「ごくわずかなだけ」配られていたという。
「だけど出演者の1人が――誰なのかは言いませんよ、言いたいけど言いません――(脚本を)ベッドの下に置き忘れてしまって。部屋を清掃した人が見つけて、それが誰かの手に渡って、eBayに出されてしまったんです。会社(ディズニー/ルーカスフィルム)の人間が、“本物らしい脚本がeBayで売られています”と言い出して、それで買われる前に取り戻しました。」
J・Jの発言直後から、本作の脚本が外部に流出したとの話題は世界的に大きな話題を呼んだ。そして2日後のGood Morning Americaでは、脚本を部屋に忘れてしまった張本人が名乗り出ている。番組に出演したジョン・ボイエガは、脚本流出の話題が持ち出され、「忘れたのはデイジー・リドリーじゃないんですって」と言われるや、「それは僕です」と認めたのである。
「(生活していた)部屋を移る時、ベッドの下に置いてきてしまったんですよ。(ある夜に)“ベッドの下に置いておいて、朝起きたら持って移動しよう”と思っていたんですが、友だちが来ちゃって、パーティーが始まっちゃって……それで脚本をそのままにしてきたんです。それから数週間経ってから清掃の人が来て、脚本を見つけて、eBayで65ポンドくらいで売られたんですよ。」
65ポンド、すなわち日本円で約9,000円である。ボイエガは「売った人は価値がわかってなかったんですね」と笑い、「僕のほうは、“映画を観る前にファンが脚本を読めるなんて最高の機会だ、良いことかも!”って思ってましたよ」と自らの失敗談をジョークにしている。とはいえ、「怖かったですよ、あちこちから電話がかかってきて」とも語っており、やはり笑えない状況だったことに違いはないようだ。「ミッキーマウスからも(ミッキーの声で)“どうするんだよ!”って電話がありました(笑)」。
ちなみに『スカイウォーカーの夜明け』の撮影中、ルーク・スカイウォーカー役で出演するマーク・ハミルは、自身が脚本を持ち歩くことさえ許してもらえていないことを明かしていた。おそらく、今回のハミルは前作『最後のジェダイ』(2017)ほどの大役ではないとみられるため、脚本の扱いにボイエガとは差異があっても不思議ではないだろう。しかし、それならばなおのこと、ボイエガが脚本を置き忘れてしまったのは非常事態だったのではないか。
セキュリティには厳戒態勢を敷くことで知られる『スター・ウォーズ』の撮影だけに、今回の脚本流出騒動は起きてしまったこと自体が不可解ともいえる。なにはともあれ、最悪の事態にならなくてよかった。
映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日(金)日米同時公開。
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Source: Good Morning America(1, 2)