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『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』脚本家「2部作にできれば良かった」 ─ 物語の結末、ルーカスフィルムからの要求あった

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けは、1977年に始まった『スター・ウォーズ』スカイウォーカー・サーガの最終章にして、2015年『フォースの覚醒』に始まった3部作の完結編だ。たった一本の映画で9部作・3部作を同時に締めくくるという難題に挑んだのは、『フォースの覚醒』のJ・J・エイブラムス監督と、共同脚本に加わった『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2017)のクリス・テリオである。

劇場公開から10日ほどが経過した今、クリスは『スカイウォーカーの夜明け』執筆の裏側にあった制約を語り始めている。米Awards Dailyでは、『スター・ウォーズ』ゆえの制約と、ルーカスフィルムからの要求があったことを率直に認めているのだ。

この記事には、映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のネタバレと捉えうる内容が含まれています。

「2部作にできれば良かった」

スカイウォーカー・サーガと新3部作の最終章であり、さらに新たなキャラクターも登場させる。2時間半にも満たない上映時間ですべての要素をさばくのは、ほとんど神がかり的な荒業といっていい(そして実際のところ、J・Jとテリオは物語をまとめるという任務を見事に果たしている)。しかし、いまや珍しいものではなくなった“2部作構想”を採用する可能性はなかったのだろうか。「パート1とパート2に分けるという話はなかったんですか?」と問われたクリスは、「そうできたら良かったんですけどね」と打ち明けている。

「この映画にはプロットがたくさんあるし、脚本家としては、プロットがより活きるようにシーンを書きたいもの。もし映画を分けることができたとしたら、そうすることをずっと夢見ていたと思います。だけど、ジョージ(・ルーカス)はいつも9部作だと言っていましたし、それがサーガとして自然な長さなんです。ですから、最初の数回の話し合いを除いては、その話をすることは全くありませんでした。あくまで僕自身が思うことで、スタジオにとっての話ではありませんが、パート1とパート2に分けられたら良かったのに、って本当に思いますよ。」

回答の中で、クリスは「僕たちは登場人物を無限に書けるもの」だといい、『スカイウォーカーの夜明け』の脚本作業では「諦めなければならないバックストーリーはたくさんありました」「要素を放置するのはつらいこと。物語やキャラクターに、もっと深みとニュアンスを与えられたでしょうから」とも述べている。1本の映画にまとめる上で、脚本家としては相当苦渋の決断があったようだ。

ルーカスフィルムは、今回の新3部作に一貫した構想がなかったことを以前から明かしている。要約すれば、あくまでフィルムメーカーのクリエイティビティに委ねることで、シリーズをより豊かなものにしたいという方針だったのだ。しかしクリスによれば、ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長と、『スカイウォーカーの夜明け』プロデューサーのミシェル・レジャンには結末の明確なプランがあったという。

「(物語を)どのように終わらせたいかということ、それから僕たちに描いてほしい物語上のポイント、その計画が彼女たちにはハッキリとありました。僕たちには、その範囲内で自由をたくさん与えてもらえたということです。」

クリスはケネディ社長の計画について「僕が関わる前から話し合われていたこともあるので、全体的なことはお話しできません」と述べている。その一方、「キャシーは9つのエピソードで同じストーリーを繰り返さなければいけないと考えていた」とも話しているのだ。『フォースの覚醒』と『新たなる希望』がよく似ていることは公開当時から指摘されていたが、“同じ物語”を描くのはケネディ社長の意志だったようである。「過去の作品を観れば納得すると思います。カイロ・レンの情熱は祖父(アナキン・スカイウォーカー)に共通するし、彼は頭の中で声を聞く。それに、スノークとパルパティーンにも共通点があります」。

映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日(金)より公開中

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Source: Awards Daily

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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