『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』カイロ・レンはなぜマスクを修復するのか

不安定で未熟なヴィランとして、『スター・ウォーズ』の世界に新たな魅力をもたらしたカイロ・レン。ダース・ベイダーへの憧れや、脆く複雑なパーソナリティを表すようなマスクは、『スター・ウォーズ』続3部作を象徴するような存在となった。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のカイロ・レンは、前作『最後のジェダイ』(2017)で自ら叩き壊したマスクを修復。赤いつなぎ目は、カイロの不安定さや、怒りの血筋を象徴しているようにも見える。『スカイウォーカーの夜明け』は、なぜ破壊したはずのマスクをもう一度登場させるのだろうか。
そもそも『最後のジェダイ』でカイロがマスクを破壊した理由は、最高指導者スノークに作戦の失敗を叱責され、「ばかげたマスク」と吐き捨てられたことで衝動的な怒りに走った故。製作上の理由としてライアン・ジョンソン監督は、「カイロの内面にもう少し踏み込むという前提がありました」「彼の目を見せることが非常に大切だと思ったんです」と明かしていた。
カイロにとっては、一度破壊したはずのマスクを、わざわざ繋ぎ直してもう一度被るわけだから、そこには明確な理由があるはずだ。『スカイウォーカーの夜明け』で再び監督に戻ったJ・J・エイブラムス監督は、これをカイロの「ダーク・サイドへのコミットメント」の表れであると、米Colliderに説明している。
「ご存知の通り、彼は(ファースト・オーダーの)最高指導者になりました。彼の焦点は、もう少し現実的な問題に当てられるようになっています。ファースト・オーダーの最高指導者の座を引き受けたのですからね。(マスクの修復は)ダークサイドへ、レン騎士団へ再び向き合い直すことを示しています。それは、彼があることをしようとするからです。ストーリーでは、その理由も描かれます。現時点では何か分かりませんけどね。」
カイロ・レンを演じるアダム・ドライバーに言わせれば、マスクとは『スター・ウォーズ』の象徴であり、再登場は当然だと言う。アダムは次の様に思いを語る。
「(『スカイウォーカーの夜明け』では)きっと、彼の善が見られる瞬間があると思いますよ。多分です。僕はそうだと良いと思ってます。以前僕たちは、マスクについて話し合っていました。マスクって、『スター・ウォーズ』のすごく象徴的なものですから、新しく作るのは当然。自分を隠す者とはどういうことなのか。世間に晒す姿と、マスクの下の素顔の違い。きっと今作ではそういった場面があって、驚きがあると思います。」
なぜカイロはマスクを被る必要があったのか、『スター・ウォーズ』のヴィランにおけるマスクとはどのような意味を持つのか。そして、修復した理由とは。これまでに見られた様々な伏線を含め、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』がカイロ・レンについて解き明かすべき物語は多い。
映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日(金)日米同時公開。
▼ 『スカイウォーカーの夜明け』の記事
『スター・ウォーズ』新作映画、今後は3~4年に1本ペースに ─ ルーカスフィルム社長が認める 約10年で3本製作? 『スター・ウォーズ』レイの続編映画、戦後を舞台に「ジェダイとは何者か」を描く ─ ルークとの約束を果たすべくジェダイ・オーダー再建に挑むレイ 考えられるサプライズ 『スター・ウォーズ』新作映画3本が発表、レイ役デイジー・リドリーも復帰 キター! 「大阪コミコン2023」来日ゲスト第1弾、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ヨンドゥ役や「スーパーナチュラル」キャス役、『スター・ウォーズ』からも 一気に4名発表! 『スター・ウォーズ』レイの正体、デイジー・リドリーはどう思っていたのか 考察、盛り上がりましたね
Source:Collider