映画で読み解くUKメンズファッション 『おしゃれ』はイギリス映画から!各時代のスタイルも徹底解説!
映画を様々な角度に焦点をあてて観るとおもしろいですよね。サントラだったり構図だったり・・・今回は紳士の国、イギリスの作品から”クールなメンズファッション”に注目したいと思います♡ そのファッション用語や時代背景もお伝えしていくので、要チェック。
スーツはハズして着ろ!60sモッズ
60年代のロンドンの若者たちを描いた「さらば青春の光」。この映画のファッションのキーワードは”モッズ”!
http://youtu.be/c24CN-_Hqtk
モッズとは50年代から60年代にかけて労働者たちの間で流行したファッション、音楽などサブカルチャーのことです。ファッションではミリタリーや細身のスーツなどが代表格。”モッズコート”でおなじみのアメリカ軍のミリタリーパーカー(M-51)は、今でもよく街中で目にしますよね。
「さらば青春の光」の登場人物たちもみんな3つボタンのスリムなスーツにモッズコートといういでたち。フォーマルな印象のスーツにカジュアルさが増すモッズコートの組み合わせ、今みてもかっこいいですよね!ちなみにモッズキッズたちがなんでヴェスパを選んで乗り回しているかというと”エンジンがむき出しになってスーツが汚れると嫌だから”そうです。
ジャージだっておしゃれ!永遠の不良スタイル
「おしゃれな映画ってなんだと思う?」「うーんやっぱりトレスポかな!」このやりとりを何度聞いてきたことでしょう。おしゃれサブカル映画の金字塔「トレインスポッティング」。みんな知っていようが、王道すぎると言われようが、でもやっぱり最高にイケてるんですよね。
主人公レントンをはじめとする仲間たちが着ているのはピチピチのTシャツ(ただこのTシャツは細い人にしか着こなせないという難点があるのでご注意を)、ダメージデニム、”NIKE(ナイキ)”などのジャージ。頭は”スキンズ”の影響を残した坊主スタイル。初めてトレスポを観た時は「こんなに坊主が似合う人はいない!」ってユアン・マクレガーにキュンキュンした覚えがあります。
Tシャツにジャージ、スニーカー、ダボっとしたトレーナー。ちょっと”小汚い”ファッションですがこの”不良(ワル)”感にけっこう女子はかっこいい♡となるものなんです。
この「トレインスポッティング」が影響を受けたのは90年代の”ブリットポップ”音楽ムーブメント。”クール・ブリタニア”という言葉も生まれたこの音楽ムーブ、代表するミュージシャンは”オアシス””ブラー”などです。このブリットポップを牽引したミュージシャンたちも、ジャージをファッションとして着こなしています。
さすがにクリスマスのデートにレントンのような格好で来られたら帰る道を選びますけれど、おしゃれ女子たちにはやっぱり「トレインスポッティング」のファッションはツボなのではないでしょうか。「トレインスポッティング2」では果たして登場人物たちはどんなスタイルに身を包んでいるのか、レントンはピチピチTシャツがまだ入るのか・・・今から楽しみです。
定番のブラックもよりクールに、ワイルドに。
アウトローで男くさい映画といえばやっぱりこれ「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」ではないでしょうか。若きジェイソン・ステイサムも出演しているこの作品、ギャングたちが騙し騙され争いあうクライム・ムービー。
音楽もカメラワークもどこをとってもおしゃれなのですが ファッションもまたかっこいい。
ギャングたちは皆ライダースやスーツに身を包んでいて、飛び抜けて目立つ格好はいないのですが 皆”ブラック”をより男くさく着こなしています。
インナーにポロシャツを着たり、襟にちょっとしたラインが入っていたり。シンプルですがそれぞれの個性が控えめに光るこの感じ。女性うけよりとにかく男くさくありたい・・・そんなあなたにおすすめです。
マーチンにフレッドペリー、イギリスの80s
“スキンズ”は元々は先ほどご紹介した”モッズ”がルーツの若者たちのこと。この”スキンズ”ファッションがよく見てとれるのが映画「ディス・イズ・イングランド」。80年代のイギリスの雰囲気を掴み取ることができます!
http://youtu.be/akYKDnQ_bd4
物語はませた男の子がひょんなことから年上のグループの仲間に入り、最初は楽しくやっていたものの ある少年が刑務所から帰ってきたことにより事態は一変。右翼的思想に傾いていってしまうという、”おしゃれ映画”とは一言でひっくるめられない社会派もの。重い内容ですが劇中の音楽とキャラクターたちの小粋なファッションが、映画を観やすくしてくれています。
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