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『ヴェノム』続編情報まとめ ─ 『レット・ゼア・ビー・カーネイジ』凶悪ヴィランが覚醒

ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ
©2021 CTMG. © & ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

マーベル・コミック屈指のダークヒーロー、ヴェノムが帰ってくる。

トム・ハーディ主演『ヴェノム』(2018)の続編映画、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は2021年内に日本公開されることが決定済み。アメリカ本国では9月24日に公開予定だ。最凶の宿敵・カーネイジの登場で、早くからコミックファンの注目をさらった本作を改めてチェックしてみよう。

ジャーナリストのエディ・ブロック(トム・ハーディ)と、エディの身体に寄生した地球外生命体[シンビオート]のヴェノムは、「悪人以外を食べない」というルールのもとで“共同生活”を送っていた。しかし、ヴェノムは厳しい食事制限のためにストレスフルな毎日。そんな中、エディは刑務所にて、クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)という死刑囚に再会する。

クレタスは過去に幾度となく猟奇殺人を繰り返してきたシリアルキラーで、いまや死刑の執行を待つ身となっていた。クレタスは「私の秘密を教えようか」とほほえみ、エディに異様な興味を示す。そればかりか、クレタスはエディの腕に噛みつき、その血液が普通の人間とは異なっていることに気づくのだった。そして死刑執行の時、クレタスは“虐殺”を意味する最凶のヴィラン、カーネイジへと覚醒する……。

ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ
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ヴェノムとカーネイジ、そしてシュリーク

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』を手がけたのは、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのゴラム役、『猿の惑星』シリーズのシーザー役、そして『スター・ウォーズ』続3部作のスノーク役など、さまざまなモーションキャプチャーを演じてきた俳優のアンディ・サーキス。監督としても活躍するアンディは、“人間ならざる存在”を演じるスキルを『ヴェノム』に活かした。

「すべてのシンビオートには宿主が反映される」と言う監督によると、ヴェノムが力まかせの肉体派だとすると、カーネイジは「(宿主である)クレタスと同じく、心身を巧みに操る」タイプ。「カーネイジには恐ろしさや遊び心、ウィット、奇妙さがありますが、それはクレタスの持つ本物の知性とユーモアセンスを反映したもの」と語った。宿主のパーソナリティを反映したカーネイジは、形態をさまざまに変化させて戦うため、文字通り“つかみどころのない”ヴィラン。いわく「まるでタコと戦っているかのよう」だという。

ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ
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ストーリーのベールは謎に包まれているが、どうやらエディがクレタスを訪ねるのは、とある使命があるためだとか。前述のように、クレタスはエディに惹かれており、エディにだけ語りかける。それゆえエディは警察の依頼を受け、クレタスが殺害した被害者の遺体の場所を聞き出すことになる。エディとクレタスの関係性について、アンディは「お互いに奇妙な生い立ちがあり、両親や家族との奇妙な関係がある。生まれ持った孤独を互いに感じるのです」と話した。

ここに関わってくるのが、同じく刑務所に収監されているシュリーク(ナオミ・ハリス)だ。予告編では超音波を操る様子も見ることができたが、彼女はエディ&クレタス、ヴェノム&カーネイジにどう関わってくるのか。二人と共通するのは、シュリークもまた「少女時代に深い傷を負い、長年孤独の中で生きてきた」人物だということ。「彼女には自分自身の倫理観があるけれども、一線を越えると、極めて危険なダークサイドが現れる」のだと監督は語った。

ちなみに続編には、エディの元婚約者であるアン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)も再登場。しかし予告編でもうかがえるように、アンの状況も大きく変わっているらしい。エディとの関係性がどうなっているのか、ヴェノムの物語にアンがどう関わり直すのかもひとつの見どころ。このように整理していくと、エディ&ヴェノム、エディ&アン、エディ&クレタスという1対1の人間ドラマが並走し、ここにカーネイジやシュリークの存在が絡んでくる構造もおぼろげに見えてくる。

ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ
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ところで『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は、『ヴェノム』の続編でありながら、ソニー・ピクチャーズが展開するマーベル作品をさらに拡大する一作にもなりそうだ。犯罪者の収容施設・レイヴンクロフト(Ravencroft)はコミックでもおなじみの場所であり、監督いわく「多くは語りませんが、ここには世界最悪のスーパーヴィランたちが住んでいる」とのこと。「マーベル・ユニバースのほかのキャラクター、特にスパイダーマンの物語に繋がる場所への新たな入り口です」。

脚本は前作『ヴェノム』や『クルエラ』(2021)原案を執筆した新鋭ケリー・マーセル。主演のトム・ハーディはケリーとともに原案を担当し、製作も兼任した。音楽は前作のルドウィグ・ゴランソンに代わり、『クワイエット・プレイス』シリーズや『フォードvsフェラーリ』(2019)などのマルコ・ベルトラミが担当する。撮影監督はクエンティン・タランティーノやマーティン・スコセッシ作品を多数手がけてきたロバート・リチャードソン。

なお、日本語吹替版ではエディ・ブロック役に諏訪部順一、ヴェノム役に歌舞伎俳優の中村獅童、アン役に中川翔子が続投。クレタス・キャサディ役は内田直哉が務める。

映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』 は2021年全国ロードショー。

Source: IGN

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。