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『ビバリウム』マイホームは今やおとぎ話「夢はやがて悪夢に変わる」─ ホラー映画界の新鋭監督が語るラビリンス・スリラー

ビバリウム
© Fantastic Films Ltd/Frakas Productions SPRL/Pingpong Film

ジェシー・アイゼンバーグ主演、精神が崩壊する極限のラビリンス・スリラー『ビバリウム』が、2021年3月12日(金)に公開される。『ミッドサマー』(2019)などのアリ・アスター監督作品と同様、観る者を恐怖に陥れて、トラウマを植え付ける強烈な作品だ。そんなトラウマ映画を監督したのが、ホラー映画界の新鋭、ロルカン・フィネガンである。

ビバリウム
© Fantastic Films Ltd/Frakas Productions SPRL/Pingpong Film

ロルカン・フィネガン監督は、1979年5月25日、アイルランド・ダブリンで生まれる。自身が監督した短編『Foxes(原題)』はSXSWで初上映され、トライベッカ映画祭など数々の国際映画祭で高く評価を得た。初長編監督作となった『Without Name(原題)』 は、トロント国際映画祭での初上映後、シッチェス映画祭、ロンドン映画祭でも上映され話題を呼ぶ。そんな世界から注目を受ける新鋭監督の最新作でもある本作『ビバリウム』もまた、カンヌ国際映画祭の批評家週間で初上映され受賞を果たしている。上品な映像かつ容赦ない展開を生み出す才能に、今後目が離せない“要注意人物”であること間違いなしだ。

ビバリウム
© Fantastic Films Ltd/Frakas Productions SPRL/Pingpong Film

『ビバリウム』は、新居を探す若いカップルが、マイホームという多くの人が将来的に強く願望する場所を舞台に巻き起こる絶望と狂気を描いた作品。そんな極限の恐怖作を監督したロルカン・フィネガンは、本作について以下のように語っている。

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「“マイホームを持とう”なんて考えは今やおとぎ話のようになってしまいました。調子がいい広告は“理想の暮らし”を謳います。それは、誰もが喉から手が出るほど欲しがっている夢のような現実で、客をおびき寄せて罠にはめるためのエサです。マイホームを持つという“夢”はやがて“悪夢”に変わるかもしれません。『ビバリウム』は、SFのレンズを通して“普通”を拡大し、ブラックユーモアと悲しみと恐怖と奇妙な満足感を織り交ぜて届けるシュールで倒錯した物語。みなさんを楽しませ、心に残るような映画になっていれば幸いです。」

ビバリウム
© Fantastic Films Ltd/Frakas Productions SPRL/Pingpong Film

本作は、新居を探す若いカップルが、不動産屋に紹介された住宅地から抜け出せなくなるラビリンス・スリラー。主人公のトムとジェマは、何となく足を踏み入れた不動産屋から、全く同じ家が並ぶ住宅地「Yonder(ヨンダー)」を紹介される。内見を終えて帰ろうとすると、先程まで案内していた不動産屋が見当たらなくなってしまう。不安に思ったふたりは、帰路に着こうと車を走らせるが、どこまで行っても景色は一向に変わらない。ふたりは住宅地から抜け出せなくなってしまったのだ。そこに送られてきたのは、ひとつの段ボール。その中には、誰の子かも分からない生まれたばかりの赤ん坊の姿があった。果たしてふたりは、この住宅地から出ることが出来るのか、不動産屋の狙いは一体何なのか……。

トムとジェマのカップルを演じるのは、『グランド・イリュージョン』シリーズなどのジェシー・アイゼンバーグ、『グリーンルーム』(2015)『マイ・ファニー・レディ―』(2014)のイモージェン・プーツ。前代未聞な状況を前に、精神崩壊していく様を見事に演じたイモージェン・プーツは、第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した。

『ビバリウム』は2021年3月、TOHOシネマズ シャンテ他全国公開。

トラウマ予告編はこちら

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THE RIVER編集部THE RIVER

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