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ドラマ「ワンダヴィジョン」はマーベル史上最も奇妙な「6時間の映画」 ─ ヴィジョン役ポール・ベタニー「脚本がすばらしい」と絶賛

ワンダヴィジョン wandavision

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ワンダヴィジョン(原題:Wandavision)」は、これまでMCUを追いかけてきたファンにとって、ある意味で“最も気になる”作品といっていいだろう。物語の主人公はワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチとヴィジョンで、「理想的な郊外生活を送っていた2人が、何かがおかしいと思い始める」という“マーベル流シットコム”だというのである

この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。

「マーベル史上最も奇妙な試み」

ワンダ役のエリザベス・オルセンとヴィジョン役のポール・ベタニーは、ディズニーの大型イベント「D23 Expo 2019」の会場にて、取材陣にドラマのヒントをいくつか出している。本作について「マーベル史上、まぎれもなく最も奇妙な試み」語ったベタニーは、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長から「ワンダヴィジョン」を提案された当時を振り返って、「これほど驚かされたことはなかった」と米MTV Newsにて明かしたのだ。

「僕もリジー(エリザベス)も、ケヴィンからアイデアを聞いて、こんなに驚かされたことはなかったですよ。[中略]6時間の映画についてのアイデアを聞かされたわけですが、僕自身ではまったく想像しないだろうし、これまでにもまったく想像しなかった内容でしたね。だから彼(ケヴィン)は大金を稼いでるんだと思いますけど。ものすごくアバンギャルドで、奇妙で、メチャクチャなんですが、よく知られたところへとスムーズに移行していく。だけど始まりは本当に奇妙ですよ。」

注目しておきたいのは、ベタニーが「ワンダヴィジョン」を「6時間の映画」と形容していることだ。シットコムといえば1話完結のイメージが強いが、あくまで本作はテレビドラマならではのロングスパンを活かしたストーリーテリングが構想されているらしい。

ともかく、まったく新たな方向に突き進んでいくであろう本作については、オルセンも「すごく楽しみですよ」と話した。

「常にエイリアンの攻撃を受けるかもしれないとか、そういう世界に基づくキャラクターで、まったく新しいジャンルをやれるわけです。(マーベルの)そんな世界にいながらにして、シットコムの世界へと変形して、その型にはまる。俳優としても、(ドラマならではの)時間的な長さの面でも面白いですよね。大胆なドライブになると思いますが、それからご存知マーベルの世界に変形して戻ってきます。マッシュアップですね。」

オルセンがこう話すと、ベタニーは「変形じゃないかもしれませんよ」とポツリ。するとオルセンも「変形じゃないかもしれません」と口を覆う仕草を見せた。ベタニーによる謎のフォローを受けて、インタビュアーは「“変形”は秘密の言葉なんですね?」と笑っている。

ところで、本作にはいくつもの謎がある。その代表的なものが、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)で退場してしまったヴィジョンをいかにして再登場させるのかということだ。この疑問について、ベタニーは「答えは聞いてますけど、それは言えません」と応答。オルセンも「ドラマを見てもらえればわかりますから!」

IGNでは、脚本・製作総指揮を担当するジャック・スカエファーが、「ワンダヴィジョン」でいかにしてヴィジョンを復活させるのか、そしてMCU初のシットコムを全体のストーリーにどう組み込むのかという問題について語っている。

「やることが非常に多いんですよ。大きな謎をどのように扱うのか、(MCUという)シリーズ全体からどうやって要素を切り出してくるのか。2時間半以上の時間をかけて描く、たくさんの謎があるわけです。どうやってエキサイティングにするか、面白くするか、魅力的にするかということを常に考えていますね。」

ドラマの配信開始はしばらく先だが、ベタニー&オルセンのモチベーションは非常に高い。特にベタニーは、「こういう時、僕らはだいたい“すごく楽しみです”って言いますが、僕は脚本を読んで本当に驚かされたんです。素晴らしい仕事ですよ」とすら語っているのだ。オルセンがジョーク混じりに「ベタニーが(脚本に)注文を出さなかったなんて、今までに聞いたことがなかったんです」と言えば、ベタニーは「ええ、その通りですね」と答えた。「こう変えたらどうかとか、賢いことを言うはずだったんですが、今回は“まったく何もありません”と」。

ドラマ「ワンダヴィジョン(邦題未定、原題:WandaVision)」はDisney+にて2021年米国配信予定

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Sources: IGN, MTV News

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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