Menu
(0)

Search

ウィル・スミス、トム・クルーズよりプロモーション活動を長くやろうとするも失敗 ─「彼はサイボーグだ」

トム・クルーズ&ウィル・スミス
Photo by THE RIVER | Remixed by THE RIVER

ウィル・スミスはトム・クルーズのことをサイボーグみたいに思っているようだ。

ハリウッドスターは新作映画を発表するたびに、世界中を飛び回り、プロモーション活動を行うことがある。そのひとりであるウィル・スミスは、自身の回想録『Will(原題)』の中で、トム・クルーズのプロモーション活動を綿密に研究しながら、映画界の頂点に立つための計画を自ら立ていたことを明らかにしている。そのきっかけとなったのは、1996年5月に、アーノルド・シュワルツェネッガーからもらったアドバイスにあるのだという。

「出演映画が米国でしか成功しないのであれば、それはあなたがムービースターではないということ。世界中の全ての人から認知されなければ、ムービースターになったとは言えない。世界中を旅して、全ての人と握手し、全ての赤ちゃんにキスするべきだ。自分自身を世界最大の映画俳優に立候補する政治家のようなものだと思いなさい。」

ウィルがシュワルツェネッガーからアドバイスをもらったのは、『バッドボーイズ』(1995)公開後で、『インデペンデンス・デイ』(1996)公開前のこと。ウィルは俳優としてさらなる成功を収めるために、このアドバイスを真摯に受け止めた。その結果、ほかの俳優たちは海外に出て、プロモーション活動することに抵抗を持っていることを知ったのだという。さらには、世界各国を飛び回り、プレスツアーやファンイベントなどに参加することにより、その国で映画がより成功する可能性があることにも気付いたとのことだ。

ウィルはプロモーション活動の重要さを認識していくうちに、「競争相手を調べることにした」ようで、その活動の先頭に立っていたのがトムだったのだという。「そこでトムのグローバル・プロモーション活動を静かに監視しはじめることにしたんです。プロモーション活動のためにある国に訪問した際には、現地の映画会社の幹部に、トムのプロモーション・スケジュールを教えてもらいました。どの国に行っても、トムがやっていることより2時間多くやると誓ったんです」。

しかし、それは決して簡単に成し遂げられるようなことではなかったようだ。「トム・クルーズはサイボーグであるか、6人存在するかのどちらかです。パリ、ロンドン、東京のレッドカーペットでは、4時間半の長丁場になったという報告を受けました。ベルリンでは欲しがる人がいなくなるまで、トムはファンからのサインに応じていたようです。トム・クルーズのグローバル・プロモーションは、ハリウッドの中でも特に優れたものでした」。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』ジャパンプレミア トム・クルーズ、サイモン・ペッグ、ヘンリー・カヴィル、クリストファー・マッカリー監督
©THE RIVER

それでもウィルは挫けず、トムに勝利するために別の方法で対抗したのだという。自身が得意とする音楽に力を入れ、フリーライブを行うなどして、ファンを盛大に盛り上げることに成功したのだ。「これはトムにはできなかった」「映画がエンターテイメントからニュースになったら、それはもう映画ではなく、文化的現象なんです」。

コロナ禍が終息していない現在、グローバル・プロモーション活動が行われることは困難な状況だが、いつの日か、ウィルやトムらが再び日本に訪れることを願いたいところだ。

あわせて読みたい

Source: Insider

Writer

アバター画像
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。