エイミー・アダムス新作スリラー『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ』Netflixへ、交渉最終段階に ─ ゲイリー・オールドマン、ジュリアン・ムーア出演

エイミー・アダムス、ゲイリー・オールドマン、ジュリアン・ムーアらが出演する新作サイコスリラー『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(原題:The Woman in the Window)』がNetflixから配信される方針であることがわかった。本作はディズニー/20世紀スタジオから、2020年5月15日に米国公開される予定だった。
米Deadlineによれば、Netflixは配給権の購入に向けた契約締結の最終段階にあるとのこと。もともと本作は旧・20世紀フォックスのブランド「FOX 2000」にて製作され、当初は2019年10月に公開予定だったが、ポストプロダクション(撮影後作業)の時点で大幅な再撮影・再編集が決定。さらにフォックスがディズニーによって事業買収されたことからスケジュールが変更されていた。なおディズニーとフォックスの事業統合により、FOX 2000は部門閉鎖が決定。本作はその最終作となる。
前述の通り、Netflixとディズニー/20世紀スタジオは契約を完了していないため、現時点で配信時期は不明。ただし、契約締結の暁には「Netflixによるグローバル大作」として打ち出されることになるようだ。ディズニーは自社の映像配信サービス「Disney+」を展開しているほか、傘下にHuluを収めているものの、本作は純然たる“大人向けスリラー映画”。差別化のためにも、外部のサービスがふさわしいと判断されたとみられる。
現在、ハリウッドのスタジオ各社は、新型コロナウイルスの影響を受けて撮影・公開スケジュールの対応に追われている。いくつもの作品が劇場公開を見合わせており、Netflixは『ラブバード』や『シカゴ7裁判』、そして『スポンジボブ』の新作アニメ映画『Spongebob: Sponge on the Run(原題)』の配給権を獲得。『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ』もそのうちの一作となる。
『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ』
A・J・フィンの同名スリラー小説(早川書房)を映画化した本作は、ニューヨーク郊外で独り暮らしをしている児童心理学者アナ・フォックス(エイミー・アダムス)を主人公とする物語。不安障害を抱え、外出もままならない彼女は、それゆえ夫や娘との共同生活を断念していた。フィルムノワールの名作にのめりこみ、主にオンラインで外部と接触する彼女の趣味は、大好きな映画のように隣人たちを覗くこと。ある日、家の向かいに、親子仲むつまじいラッセル一家が引っ越してきた。家族との再会を心待ちにするアナは彼らに惹かれるが、いつものようにラッセル家を覗いていた時、夫のアリスターが妻のジェーンに暴力をふるう瞬間を目撃してしまう。あわててアナは警察に通報するが、翌日、アナの前に現れたのはアナが知るジェーンではなかった……。
アルフレッド・ヒッチコックによる『裏窓』(1954)『めまい』(1958)をほうふつとさせる心理スリラーを手がけたのは、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(2017)のジョー・ライト監督。出演者には『バイス』(2018)のエイミー・アダムス、説明不要の名優ゲイリー・オールドマン&ジュリアン・ムーア、マーベル映画のファルコン役で知られるアンソニー・マッキー、「アトランタ」(2016-)のブライアン・タイリー・ヘンリーら。著名な劇作家であり、『フォードvsフェラーリ』(2019)など俳優業も多いトレイシー・レッツが脚本・出演を兼任した。
Source: Deadline