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『X-MEN』映画シリーズ、将来的にマーベル・スタジオ社長が指揮する方針 ― ディズニーCEOが認める

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映画『アベンジャーズ』シリーズなどのマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品を手がける、マーベル・スタジオを有するウォルト・ディズニー・カンパニーは、将来的に映画『X-MEN』シリーズをマーベル・スタジオに委ねる意向のようだ。ボブ・アイガーCEOが米The Hollywood Reporterのインタビューで明かした。

ディズニーのフォックス買収、その後の『X-MEN』は

2018年9月現在、ウォルト・ディズニー・カンパニーによる21世紀フォックスの事業買収は水面下で着々と進められているようだ。2017年末から世界中を騒がせ、さらには大手メディア企業のコムキャストを交えて紆余曲折を経た買収劇は、ディズニーがフォックスに対して713億ドルを支払うことで決着。ディズニー&フォックス両社の株主も合意に至っている。

この事業統合によって、ヒーロー映画には大きな地殻変動が起こる。かつてマーベルが20世紀フォックスに売却した「X-MEN」「ファンタスティック・フォー」の映像化権が、再びマーベルの手中に戻ってくるのだ。事業統合が正式に完了した暁には、映画『X-MEN』『デッドプール』『ファンタスティック・フォー』シリーズはMCUに合流できるのである。

しかしながら、映画界ですさまじい存在感を誇るMCUと、長い時間をかけて成熟していった『X-MEN』シリーズはいかにして合流するのか。The Hollywood Reporterの記者は、単刀直入に「すべてをケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)が指揮することになるんでしょうか?」と尋ねている。すると、アイガー氏は「それが唯一の道だと思います」と答えた。

(ファイギ社長が全面的に指揮することが)唯一の道だと思います。現時点では気をつけてお話ししたいんですが――フォックスのみなさんと話し合っていることなので――彼らもわかっていることだと思いますよ。ひとつの存在によって指揮されることが、マーベルにとって唯一理にかなっていること。マーベルはふたつあるべきではないんです。」

すでにスパイダーマンの映像化権を有するソニー・ピクチャーズは、マーベル・スタジオとの提携によってスパイダーマンをMCUへと合流させている。ファイギ社長はソニー製作の『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)にも携わり、ソニー側と協働しながらキャラクターと世界観をコントロールしていたのだ。将来的に『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』が合流する際には、これに似たスタイルでファイギ社長が製作に関わっていくことになるのだろう。

ところで気になるのは、R指定のアクション・コメディとして人気を獲得している『デッドプール』シリーズがどうなるかという問題である。これについてアイガー氏は「ケヴィンにはたくさんアイデアがあるんです」と述べるにとどまった。稀代の映画プロデューサーは、一体どんな策を練っているのだろう…?

Source: THR

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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