『X-MEN: ダーク・フェニックス』マカヴォイ&ファスベンダー、役柄と約10年の歴史を振り返る ─ 「僕にとってはバックボーンのような存在」

マーベル映画『X-MEN』シリーズの最終章、『X-MEN: ダーク・フェニックス』が2019年6月21日(金)に公開される。このたび、“X-MEN”の創立メンバーであるキャラクター、チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX役のジェームズ・マカヴォイと、エリック・レーンジャー/マグニートー役のマイケル・ファスベンダーのインタビューが到着した。

マカヴォイ&ファスベンダー、『X-MEN』を語る
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)から4作品にわたって同じキャラクターを演じてきたマカヴォイは「『X-MEN』シリーズはとても良かった」と振り返る。「かなりの自由を与えてもらったうえ、ギャラも良かったから」と笑いながら語ると、ファスベンダーも「おかげで僕たちは家が買えた。僕の場合は母の家も」と冗談交じりに同調している。
マカヴォイは10年近くに及ぶ『X-MEN』シリーズでのキャリアを「僕にとってはバックボーンのような存在でした」と語る。
「手堅いシリーズだと、リスクを選んでいろいろと試すことができるんです。ほかの作品に出たり、半年のあいだ自宅で良い父親でいたり、そんなことも可能。そういう意思決定ができるんです。作品から作品へと転々としていると、そういうことは難しかったりしますから。そういう意味ではとても贅沢だと感じますよ。」
同じくファスベンダーも「私的な面でも、仕事の面でも僕の人生を変えるものだった」と同意する。「みんながすごく仲良しで、陳腐な言い方になってしまうけれども、まるで家族のような関係。仕事としても、X-MENは広く知られていて、僕はファンの大半から『X-MEN』で認識されてるんですよ」。

プロフェッサーXとマグニートーは、シリーズを通じて、友情を感じながらも決別したという複雑な関係だ。時に二人の関係がX-MENの命運を左右する役どころだが、演じる二人はお互いのキャラクターをどう捉えているのだろうか?
マカヴォイは、自身の演じるプロフェッサーXについて「エリック(マグニートー)の哲学や理想は理解していると思う」と述べている。「ただ、それは正しいやり方じゃないと思っているんです。不思議なもので、今回はチャールズ(プロフェッサーX)よりもエリックの方が正しい道を歩んでいて…」。また、ファスベンダーも「ある意味でエリックの方が心穏やかなんだと思います。チャールズの心には疑念があるんじゃないかな」と語った。

最後にファスベンダーは、「このシリーズでいつも興味深いのは、はみ出し者、何らかの理由で社会から疎外されている者たちをどう考えるかという点。そして、僕をはじめ多くの人々が共感しているということです」と語った。
「(描かれているのは)ファンタジーの世界ですが、その核には非常に重要なテーマがある。世の中が対立している昨今、そのような題材を正面から扱おうとすると、人々に敬遠されてしまいがちです。ところが、それをファンタジーの世界で描くと、核心に入りやすくなることがある。こうした映画を観る10代の子たち、また若い観客にとっては、とても強力で大切なメッセージなんだと思いますよ。」
ちなみに本記事のタイトル部分に使用されている、マカヴォイとファスベンダーがチェスを指している写真は、二人の顔合わせとなった『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』をモチーフとしたもの。これを「エモい」と言わずしてどのように言えというのか。

- <
- 1
- 2