『X-MEN』ウルヴァリン役オーディションで落ち込んだヒュー・ジャックマン、若手時代のケヴィン・ファイギに夕食へ連れ出してもらっていた

旧20世紀フォックス製作『X-MEN』シリーズで17年間にわたりウルヴァリン役を演じたヒュー・ジャックマンが、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『デッドプール&ウルヴァリン』でカムバックを果たす。今となっては彼以外のウルヴァリンは想像できないが、ジャックマンによると、シリーズ第1作『X-メン』(2000)のオーディションは決して良い思い出ではなかったようで……。
1999年、いまやマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギは、当時は『X-メン』でプロデューサーを務めていたローレン・シュラー・ドナーのアシスタントをしていた。ジャックマンと出会ったのはこの時が初めてだったが、もともとウルヴァリン役にはダグレイ・スコットが決定していたことで知られる。ところが、スコットは『ミッション:インポッシブル2』(2000)の撮影のために出演が不可能になった。
米Entertainment Weeklyによると、ジャックマンはトロントでウルヴァリン役のオーディションを受けた際もその事実を知らされていなかったようだ。監督ブライアン・シンガーのトレーラーでせりふを読んだ際、同席していた脚本家のトム・デサント(映画には「原案」でクレジット)は、明らかに困惑した様子だったという。
「彼(デサント)は、ずっと“静かに、もっと、もっと静かに”と言いつづけていて、最終的には(せりふを読む)自分の声が聞こえなくなりました。彼は、“なぜ昼休みに、一度決まった役のオーディションをやり直さなければいけないんだ?”と言いたげでした。腹を立てていたんです」
もっとも背景には、ドナーがウルヴァリン役にジャックマンを熱望しているという事情があった。ジャックマンがオーディションがうまくいかなかったことに意気消沈していたところ、ファイギが現れ、トロント空港へ送るかわりに、脚本家と食事をしようと連れ出してくれたのだという。
「僕は、“ケヴィン、僕がこの役をもらえないことはみんな分かっているし、ディナーへ行く必要はないですよ”と伝えました。ところが彼は、僕と一緒にステーキのディナーを食べて、それから空港へ送ってくれたんです。決して忘れません、本当に嬉しかったですね。もう二度と彼には会えないだろうと思っていました」
ちなみにファイギは、このエピソードを振り返って「彼(ジャックマン)をただ寒いところに送り出したくなくて」とコメント。その後、ウルヴァリン役に大抜擢されたジャックマンは『X-MEN』シリーズ9作品に出演し、マーベル・スタジオの社長まで上り詰めたファイギはMCUを率いる存在となった。『X-MEN』シリーズのキャラクターがMCUに合流する『デッドプール&ウルヴァリン』で、満を持してジャックマンがウルヴァリンとして復活を遂げるとは……すべてが一巡した、運命めいたものを感じる顛末だ。
映画『デッドプール&ウルヴァリン』は2024年7月24日(水)世界最速公開。
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Source: Entertainment Weekly
Text: Hollywood, 稲垣貴俊