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アカデミー賞『女王陛下のお気に入り』監督、次回作で「悪夢の犯罪小説」映画化 ─ 保安官の暴力と笑いに満ちた日常描く

女王陛下のお気に入り
(C)2018 Twentieth Century Fox

第91回アカデミー賞で主演女優賞(オリヴィア・コールマン)を受賞するなど、数々の映画賞に輝く話題作『女王陛下のお気に入り』を手がけたヨルゴス・ランティモス監督が、次回作として、“暗黒犯罪小説”の名作を映画化することがわかった。米Deadlineが報じている。

このたび報じられたところによると、ランティモス監督の次回作は『ポップ1280(邦題未定、原題:Pop. 1280)』。海外ミステリファンの間で絶大なる人気を誇る作家ジム・トンプスンが1964年に発表した犯罪小説だ。田舎町の保安官ニックの一人称で進行するこの作品は、人口(ポップ)1280人の田舎町で、ニックが暴力と笑い、性、殺人に満ちた日常を過ごしていく様子が描かれる。“日常”である、決して非日常ではない……。

ランティモス監督は、本作で監督・脚本・製作を兼任する予定。『籠の中の乙女』(2009)や『ロブスター』(2015)、『聖なる鹿殺し』(2017)、『女王陛下のお気に入り』に続く監督第5作となり、『ロブスター』以降のプロデューサーであるアンドリュー・ロウ&エド・ギニーとは4度目のタッグを組む。

原作者ジム・トンプスンによる小説は、過去に『ゲッタウェイ』が1972年・1994年に映画化されているほか、同じく長編映画作品には『アフター・ダーク』(1990)、『グリフターズ/詐欺師たち』(1990)がある。『ポップ1280』が映画化されるのも、1981年のフランス映画『Coup de Torchon(原題)』に続いて今回が2度目だ。

なお、ランティモス監督にとって『ポップ1280』は長年の愛読作品だったとのこと。監督の過去作品を観るかぎり、きっと“イヤな感じ”の映画に仕上げてくれることだろう。企画の優先順位は非常に高い状態にあると報じられているだけに、遠からず続報が到着することにも期待したい。

ヨルゴス・ランティモス監督最新作『女王陛下のお気に入り』は2019年2月15日より全国の映画館にて公開中。

『女王陛下のお気に入り』公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/Joouheika/

『女王陛下のお気に入り』出演者が監督を語る

Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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