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『夕暮れの催眠教室』レビュー 痛いくらいの思いとオカルト的雰囲気が交差する、青春の1ページ 【SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016上映作品】

『夕暮れの催眠教室』あらすじ

女子高生の今日子と香奈は、好きな男子に催眠をかけ、恋がうまくいくように画策する。今日子は加奈に頼まれて幼馴染の玲司に近づき、とある催眠を彼にかけるのだが、二人の思惑が交錯していき…。

公式サイトより引用

オカルト的雰囲気×青春というギャップ

「催眠術」というテーマもそうだが、使われている小道具やBGMがとにかく怪しげだ。

理科室でアルコールランプとビーカーを使ってホットミルクを作り、それをスポイトでコーヒーに垂らす女子高生なんて普通じゃない。

昭和のドラマを彷彿とさせるレトロなジャズもそんな異様な光景に、ちょっとしたサスペンス的な雰囲気を追加している。

彼女達が全知全能のような「催眠術」の虜になり翻弄される様と、作品全体を取り巻く雰囲気が絶妙にマッチしている。

夕暮れの催眠教室_ sub
『夕暮れの催眠教室』 (C)inoue hiroki

純真でそして愚かな行いの結末は必見

至って普通の女子高生である彼女らは、普通に男子を好きになったり、あるいは嫌いになったりする。友達に思いを託したりもすれば、逆に隠したりもする。

なんのことはない普通の感情の営みに、ある意味便利な道具と言える「催眠術」をそっと入れたら、どんなことが起こるのか。

まるで1つの実験場で起きている光景を眺めているような、そんな気分にさせられる。

彼女達が見せる純真無垢で、そしてとても愚かな行いに待ち受ける結末は必見だ。

『夕暮れの催眠教室』 (C)inoue hiroki

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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