『エターナルズ』クロエ・ジャオ監督、スーパーボウルでバドワイザーのCMを監督 ─ 『ザ・ライダー』彷彿とさせる雄大な馬の映像

第93回アカデミー賞にて『ノマドランド』(2021)で監督・作品賞に輝き、アジア系女性で初となる監督賞の受賞を果たしたクロエ・ジャオ。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『エターナルズ』(2021)でもメガホンを取ったジャオが、2022年2月13日(現地時間)にアメリカで開催されるスーパーボウルで、アメリカのビール・ブランド、バドワイザーのCMを監督をしている。
スーパーボウルは、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の王者決定戦で、全米最大となるスポーツイベント。試合のハーフタイムショーでは人気スターがパフォーマンスを行ない、試合の合間に流れるCMにも大きな注目が集まることで知られている。
バドワイザーの米公式YouTubeカウントに投稿されたCMには、まず荒野を疾走する馬が登場するが、塀に脚が引っかり転倒して怪我を負ってしまう。馬は初老の女性の手当てを受けて療養し、周囲が雪景色に変わっていることから月日が流れたことが伺える。こうして回復した様子の馬が厩舎からゆっくりと姿を現して歩を進め、ついに駛走する姿が壮大な音楽に乗せてスローモーションで捉えられている。
このCMは、ジャオが監督を務めた映画『ザ・ライダー』(2017)を彷彿とさせるものがある。米西部を舞台にした本作は、重傷を負ったカウボーイの再生とアイデンティティの探求が描かれる。バドワイザーの投稿には、「このスーパーボウルで、我社はアメリカへメッセージを一つ贈る。勇敢な者の故郷では、ダウンは決して意味がない」と、アメフト用語の“ダウン”に掛けたコメントが添えられている。
なおスーパーボウルでは、アーノルド・シュワルツェネッガーがゼウスの姿でBMWのCMに登場することなども明らかになっている。