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『007』シリーズ、米Netflixにて配信決定 ─ Amazon・MGMから貸し出し、日本は対象地域外

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
NO TIME TO DIE © 2021 Danjaq & MGM. NO TIME TO DIE, 007 Gun Logo and related James Bond Trademarks, TM Danjaq. Package Design © 2021 MGM. All Rights Reserved.

Amazon・MGMが保有する『007』シリーズの映画作品が、Netflixで一部配信されることが決定した。米Deadlineが報じている。

『007』シリーズは第1作『007/ドクター・ノオ』(1962)以来MGM社が製作しており、ダニエル・クレイグ演じる6代目ジェームズ・ボンドは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)で卒業。翌2022年、AmazonがMGMを85億ドルで買収し、同社のライブラリを獲得していた。2025年2月にAmazonは『007』シリーズのクリエイティブ権を取得し、現在はシリーズ最新作の企画が進められている。

そんな中、Amazonが自社の主力作品である『007』シリーズを、一部とはいえ競合のNetflixに貸し出すことは驚きの判断だ。

Netflixで配信されるのは、第20作『007/ダイ・アナザー・デイ』(2002)、第22作『007/慰めの報酬』(2008)、第23作『007 スカイフォール』(2012)、そして第25作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の4作品。2026年1月15日より、アメリカ・ドイツ・オーストリア・スイス・フランス・ベルギー・オランダ・ルクセンブルク・イタリア・北欧諸国・ラテンアメリカにて3ヶ月間配信される(日本は対象外)。

これに先がけ、Amazonはすでにオリジナルドラマ「ナチ・ハンターズ」(2020-2023)を同地域にて配信開始している。これらの作品のほか、『ロッキー』『クリード』シリーズや『キューティ・ブロンド』(2001)、オリジナルドラマ「高い城の男」(2015-2019)も1月15日より配信されるということだ。

Amazon MGM Studiosの世界配給を統括するクリス・オッティンガー氏は、MGMのライブラリ作品を世界の配信プラットフォームやテレビ局に提供することは、AmazonによるMGM買収当時からの計画であり、今回の決定はその一環だと明言。「ジェームズ・ボンドは映画史上もっとも永続的かつ影響力のあるフランチャイズ」として、「今回の契約は、高品質なストーリーテリングに対する世界的需要の継続と、Netflixとの強固な協力関係を反映する」ものだと声明を発表した。

なおDeadlineによると、Amazonの関係者は、『007』シリーズをNetflixに貸し出すことは「世界的なリーチを広げ、視聴者を再び惹きつけるための戦略的な決定」と説明したとのこと。今回は日本は恩恵にあずかれないものの、今後の両社の提携にも注目したい。

Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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