【レポート】『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』ワールドプレミア開催、キャスト&製作陣から日本ファンへ熱いメッセージ

全世界待望『007』シリーズ25作目にしてダニエル・クレイグ最後のジェームズ・ボンドとなる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。『007』発祥の地イギリスでは、現地時間2021年9月30日より公開される。日本でもほぼ同時公開となる10月1日(金)に上映を控えているが、このたび英ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで、ワールドプレミアが開催された。
会場のアルバート・ホールの前には、80メートルほどのレッドカーペットが鮮やかに敷かれ、マーチングバンドが歴代ボンド映画のテーマソングを奏でて行進。また、『007』に欠かせないアストンマーチンのDB5やV8などのボンドカー、トライアンフをはじめとするバイクも展示された。
会場の熱気が最高潮に向かう中、主演のダニエル・クレイグをはじめ、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、アナ・デ・アルマス、ラシャーナ・リンチ、ラミ・マレック、キャリー・ジョージ・フクナガ監督、製作のバーバラ・ブロッコリ&マイケル・G・ウィルソン、主題歌を担当したビリー・アイリッシュらがレッドカーペットに登場。さらに、俳優ジェイソン・モモアや、3代目のMを務めたジュディ・デンチらも駆けつけ、会場は興奮に包まれた。
『007』シリーズで15年間演じ続けてきたジェームズ・ボンド役を遂に卒業するダニエル・クレイグ。度重なる公開延期を経て、いよいよダニエル・ボンドの集大成である『ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開されることについて、「僕たちは映画を観る観客のために映画を作るわけで、それこそがボンド映画を作る理由なんです。幅が30フィート(=9.1メートル)のビッグスクリーンで観てもらいたいです」と語る。「待ったのは幸いでした。もちろんコロナ禍で様々なことが止まってしまったので、もし他の形で公開になったならそれは仕方のないことだったと思いますが、 この日を迎えられたことに本当にホッとしています」と、ようやく公開を迎えることができることに安堵の表情を見せた姿が印象的だ。
また、コロナ禍において世界的にも久々の華やかなイベントについて、「刺激が強すぎます(笑)。でも素晴らしいです。ここまで来られたことにとても興奮しています。僕はただ、皆さんにこの映画を観てもらえるのが待ちきれません」と、興奮した様子で語った。日本で公開を心待ちにしているファンへもメッセージを残している。
「日本のファンのみなさん、日本に行けないのが残念です。日本はこの地球上で僕が最も好きなところのひとつなんです。”(日本語で)ありがとうございます!”また近いうちに会えることを祈っています」

続いて、本作のメガホンをとったキャリー・ジョージ・フクナガ監督は「祝う時が来たと感じます。大いに安堵していますし、とにかくいい気分です」と感無量のコメントを寄せる。実はフクナガ監督、日本は札幌に半年間住んでいたこともあり、「ぜひまた日本に行きたいです」と、日本再訪を心待ちにしているようだ。「日本に行くというのはプレスツアーの中でも最も好きなことなんです。実は本作の撮影が終わったあと行こうとしていたんですけど、日本はかなり早い段階でロックダウン(※監督の言葉そのまま)となってしまいました」とひとまずお預け。続けて、「ボンド映画を楽しみにしていらっしゃる日本のみなさん、本作を楽しんでくださることを心から願っています。近いうちに会えますように」とメッセージを贈った。
ボンドにいつも振り回されながらも健気に支え、ボンドに秘密兵器を与えるQ役のベン・ウィショーは「日本のみなさん、こんにちは!2年も経ったあと、ついにこの映画をみなさんに観てもらえる機会が訪れたと言えることが嬉しいです。気に入ってもらえることを祈っています。そしてビッグスクリーンでぜひ観てもらいたいです。この映画はそのために作られたのだから」と、2年の時を経て遂に観客に観てもらえる日が来たことを喜んだ。

『007』シリーズに欠かすことのできないプロデューサーのバーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンのふたりは「私たちがここロンドンにいるというのはとても重要なことです。かれこれ60年前にボンドが始まったのはこの地であるわけですからね」と、ボンド発祥の地であるロンドンでワールドプレミアを開催することを噛みしめる。さらに、コロナ禍での公開に踏み切ったことについても感謝を述べている。
「本作を劇場で観てもらえるようにと、我々は2年間もずっと待ち続けたんです。映画館で観るべき映画で、そのようにプロデュースしてきました。監督であるキャリーをはじめ、本作に携わった一同は、映画館で観ることを念頭に置いて作ったのです。ですから観客のみなさんにぜひ映画館でご覧頂きたいと思います。ダニエル・クレイグはもちろんのこと、このパンデミックを乗り切るために尽力された前線で働く医療従事者のみなさんをも称えるものなのです。彼らや、この困難なときに私たちの安全を守るために努めてこられた世界中の人々に敬意を表します。」

ゲスト達は、フォトセッションやメディアへのインタビュー、ファンとの交流、ステージでのインタビューに答え、会場へと移動。カーペット上が静かで厳かな雰囲気となった後、ウィリアム王子とキャサリン妃が登場し、待ち受けていた本作のプロデューサーであるブロッコリとウィルソンと談笑するシーンも見られた。その後、チャールズ皇太子とカミラ夫人も登場し、プロデューサー4人がエスコート。兵隊が左右に並ぶ中、会場へと向かった。
幾度となく公開延期を乗り越え、2年の公開延期を迎える本作。そして、遂に15年にも及ぶダニエル・ボンドの集大成となる本作の公開にふさわしいワールドプレミアとなったに違いない。さあ、時は来た。ダニエル・ボンド最後の雄姿をぜひ劇場で見届けよ。





















映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は2021年10月1日(金)全国公開。
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